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オレンジ・イズ・ニュー・ブラック女子刑務所での13ヶ月

ハイソ女子が刑務所に入るとこうなる?
実体験を綴った衝撃のノンフィクション。軽快なテンポで最悪な事をポップに描く。

オレンジ・イズ・ニュー・ブラック

これは、パイパー・カーマンという女性が、20代の若い頃に、交際していた女性(彼女はバイ)と、なんだか変な形で麻薬の密売に関与した関係で、13ヶ月、刑務所暮らしをしなければならなくなった、その記録。

本人が書いた快作ドキュメンタリー。そして、感情移入し倒す不思議な物語。群像劇でもあり、シンプルなブログのようでもある。不思議な魅力。

女性刑務所という所。

女性刑務所という所は、こうも違うのか?と思う雰囲気。まず、サプライズ好き。誕生日を隠しているのが囚人だが、なぜかバレてしまう。そして、その情報を入手しても、それは「サプライズバースデーパーティ」の演出に使われるだけで、祝う際に驚かす為の情報。

なので、喜ぶしかないのが女囚。

つらい事が沢山ある

この主人公「パイパー・カーマン」は上流階級の金持ちであり才女であり、高学歴で美人。35歳。婚約者あり。

この婚約者ラリーが「捨てる事なく」つきあい続けて、一人で、家を探したり、刑期短縮に尽力したりと、うっとりするぐらい愛おしいボーイフレンド。

女性が一人称で書かれているので、(本人の恋人なので)愛おしく思えるのは当然かもしれないけれど、シンプルに素敵な男性だ。

遠い所まで、毎週面会に来る。刑務所仲間たちは、このラリーというパイパーの恋人にうっとりする。人気者になってしまうラリー。

刑務所でのシンドイ事も勿論あるだろうに、その愚痴を中心に記すから、あんまり大変そうには読み取れない。

だが、ハッキリ「最悪」な日々だったとは書いてあるので、それはそうなのだろう。汚い。秘密が多い。職員がクソが多い。制度の未成熟。

ツッコミどころは満載で、前回紹介した「アメリカン・プリズン」のようなシビアな語り口ではないが、ヤバそうな状態は変わらない。やはり刑務所は入るものじゃないね。

それでも、楽しそうな毎日

それでも、仲間に助けられ、支えられ、素敵な日々に彩られていくから、不思議だ。勿論、パイパーは、服役しなければ、

絶対にすれ違う事もなかったであろう人たちと触れ合うという異文化交流が激しく刺激的であったに違いない。

それは解る。でも、だからこそ、アレルギーが激しいだろうに、順応力が高い筆者。

女性の体型の事。彼氏の事。子供の事。親の子と。セックスの事。色々な問題があるのは男と変わりない筈なのに、なぜかとても興味深いのは女性刑務所の方。知らない世界が多いからかな。色々勉強になります。

トランスジェンダー

ちんこを取って、ヴァギナを作り、女性となった人がいる。その人が、美しいヴァギナを見せびらかすように、いつも「フルマン」で歩いていたり。

もともと男だったのに、綺麗に豊胸手術しているから、誰よりもグラマラスでセクシーだったり。

そして、とはいえ声は太く出せるので、いざというときに、低い声で

さあて、さっさと作業しちまおうぜベイビー!

ってかけ声をかけて、仲間を脅かすいたずらも出来る。

憎い相手に再会

後半、自分が収監される事になった「告発者」に再会する。なのに。憎い筈なのに。殴ってやりたい筈なのに。どうしてあたしを売りやがったんだ? 何の為に?! 怒り心頭に発す筈なのに、なのに、

パイパーは、

許す

路を選ぶ。興味ある人は読んで見て頂戴。

Netflixでドラマ化された

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ドラマになったので、映像もあるようです。

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作成者: 宮川賢

何しろ、インプットを多くしないとアウトプットばかりだと枯渇しちゃうし、ヤバいのでまずは読書を。そのためにソロキャンプや旅行や仕事も頑張らないとなりません。なーむー。