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バルサ大敗

歴史的な恥辱大敗2-8でチャンピオンズリーグを去ったFCバルセロナ。

一試合ならなんとかなるかもっ!?

と仄かな期待は泡と消え。

新型コロナでの中断を経て再開したCL

各国のリーグが再開し、チャンピオンズリーグも再開しましたね。変更されたのはスケジュールだけではなく。

  • 準々決勝からはリスボンで、みんな集まって集中して短期間に決する。
  • 無観客で行う。
  • 準々決勝からは1試合で決する(1stレグ2ndレグと二試合やらない)

ってこと。これによって、僕が好きなバルサには「お得な点」と「残念な点」があった。

残念な点

残念なのは、ベスト8を選ぶナポリとの戦いで1st.レグはナポリのホームで観客ありで行われたが(コロナ前)、2nd.レグはバルサの本拠地カンプノウでの試合だが、「無観客」になってしまった。「そりゃ不公平だよおぉお」と思うけど、仕方ない。そのぐらいの皺寄せは承服しないと前へ進まないからね。でも一応、「ホームで戦える」というのは同じなのでね。

お得な点

お得な点は、準々決勝が「一試合」だけという点。とりわけ、チェルシーを粉砕したドイツのバイエルンミュンヘンは強敵中の強敵で、今大会の「本命中の本命」と目される完成度の高いチーム。そのバイエルンとの戦いを「二試合」ではなく「一試合」だけで「いい」のはラッキー。まぁ、それをラッキーと思うぐらい、今のバルサのチームの完成度は低いし、バイエルンはノリノリで穴がない。

フルボッコ(涙)

で、ボコボコにたこ殴りされて終わる悲しい結末となった。2-8って得点も、FCバルセロナのチームの歴史で珍しい大大大のつく大敗。

残念だったのは、全く歯が立たなかったという点だね。

  • 攻守の切り替えが猛烈に早い
  • 全選手の連動性がとても強い
  • インテンシティが猛烈に高い
  • 全選手が得点に絡め、穴がない
  • 何しろチームとしての統率が取れてる

それに比べてFCBはというと、

  • 勝ちパターンがないままここまで来た。なんとなくのメッシ依存。
  • 控え選手の球数が異様に少なく、レギュラー陣でなんとかする以外にない。
  • 黄金世代の高齢化(僅かに残るブスケツ、メッシらもお年頃)
  • グリーズマン、デンベレと高価選手が前でフィットしてない。
  • メッシ、スアレスがまるで守備をしないお散歩状態
  • 監督がここ数年定まって折らず、求心力が低いし選手からの信頼も薄い
  • フロントに対する不信感を強く選手とクレが抱いてる。

とまぁ、色々ある。今回のバイエルン戦は、ビダルをトップ下において、走らせまくり、なんとかしようとしたが、それは結局ビダルがメッシとスアレスの分まで守備をお願い!みたいな感じでしかなく、悲しい。

ビダルとデヨングが走り回るのが、みていて少し悲しかった。そして、サイドからの攻撃が必須なバルサは、セメドとジョルディ・アルバが駆け上がるが、その右サイドのセメドが守備面で信頼がおけず、ガンガン抜かれて得点機を作られていた。実際失点に繋がっていた。

まるで有名チームと格下チームの戦いだった

ペップ・グアルディオラが指揮した「強烈に強い」バルサの面影はまるでなく、ボコボコにされている姿は悲壮感以上の惨めさに満ちていた。あの試合を最後まで見るのは本当に辛かったよ。

ネイマール離脱後

そもそもの迷走の始まりは、ネイマール離脱ぐらいからか。といっても、そのネイマールがいた時も、ティキタカで勝つよりは、「前線の3人に任せてなんとかしちゃった方が早いんじゃね?」作戦で

  • ネイマール
  • メッシ
  • ルイス・スアレス

の3トップにお任せで勝利するやり方でブイブイ言わせてきた。この時点で、バルサイズムとも言うべき「ボール支配率」と「ティキタカ」で勝つ、ペップが監督の頃のチャビ、イニエスタに代表される選手たち中盤が支える戦い方から離れて残念がられていたのは事実。

そこからネイマールがパリサンジェルマンに取られて(笑止)、歯車が狂い始めた。急に取られたが、大金は入ったので、その金でデンベレをとり、コウチーニョをとり、なんとかスターを集めて頑張ったけど、デンベレは未だに「よくわかんない変な若者」だし、コウチーニョは、高額給金にそぐわない結果で窮屈感を感じて、バイエルンにレンタル移籍した。……そしてそのコウチーニョに今回、7点目と8点目を取られ、6点目も彼のアシストというとても悲しい残虐的な(否定した選手に恥をかかされる)公開処刑を仕上げられるという虚しさが悲壮感を増した。

中盤での支配率こそがバルサの真骨頂なのに、中盤がなかなか定まらない中、アルトゥール・メロというブラジル選手が来た時は「おおおっ!」とワクワクしたが、それも今回放出、予算ぐりの為の謎の移籍で選手たちにもサプライズだった。本人が一番驚いていただろうけど。ようやく天才一人が登場!と思ったデヨングだが、一人ではなんともならず、前線のメッシ、スアレスが守備しないとなれば、中盤は火の車。ブスケツもまだまだ現役で活躍出来るレベルで衰えは「ホンの少ししか」感じられないけど、それでもチーム全体の連動性が低いので中盤の負担は大きいまま。

つまり、ネイマール移籍でいなくなる前から「前線頼み」と揶揄されていた戦い方(でもそれで勝ってたので良しとされていた)だが、それすらデンベレやスアレスの怪我で変わりに活躍する選手が少なく(そんな中、アンス・ファティの大活躍は今後も大きく期待だが)、

ついには「前線頼み」が「メッシ頼み」になっちゃった。メッシは何でも出来る選手でそれがスゲーんだけど、試合が上手く回らない時は、中盤まで降りてきて球を受けようとする。

だが、当然メッシはマークされているので、配球が上手く行かない時は取られてピンチに繋がる事も多い。それでもメッシの個の力でリーガ優勝であったり、ここまでCLで勝ち上がるであったりしてこれたけど(それはそれでさすがメッシ!)、いよいよ通用しなくなり、改めて

サッカーは全員が一丸となっているチームが強いよね

という当たり前の事を思い知らされた一夜となった。

2007/2008以来の無冠

そして、悲しいのは、2007-2008シーズン以来の無冠。それ以降は、リーガかCL、コパの何れかは必ず獲っていたみたい。ああ悲しい。

バルサ史上初の大敗

何しろチャンピオンズリーグで8点獲られるのは初のことで、この地獄は我々クレは一生心の棘として持ち続けるだろう。

過去に試合で8点獲られたのは、3回だけ。しかも、全て1930~1950年の間の事。悲しいなぁ。

大改革を誰が「どう下す」か?

そしてこれからどうなるのかなぁ?と見守るべき立場が我々クレ。

とはいえ、コロナにより市場が動きづらい事、予算がどのチームもないことを思うと、選手を獲得して改革していくのもとても大変だと思うし、今のFCBに魅力を感じて「行きたい!」と思ってくれるビッグネームも少ないんじゃないかしら?なんて余計な心配までしちゃう。

だが、明らかに「動く必要」があり、ピケも会長も明言してる。恐らくキケ・セティエン監督は更迭だろうし、選手も大幅入れ替えが行われるだろう。それよりも、「会長選挙」がなされ、新たなバルサがリスタートすべき時にきた。

ペップのように……

その「サイクルの終焉」で思い出されるのは、ペップの監督就任時だ。ペップが監督に就任する前のバルサは、ロナウジーニョが大車輪の活躍で、試合のハーフタイムに駐車場に行ってカーセックスして戻ってきてまた後半得点しちゃう!なんて狂気の沙汰でも許されていた「天才黄金時代」。

エル・クラシコでマドリーの本拠地サンチャゴ・ベルナベウで白組をボコった時のロナウジーニョは「スタンドから拍手を受けていた」そんな時代だった。

それが、大スターを管理しきれなくなり、ライカールト監督時代の最後、前述の2007-2008の無冠シーズンを終えて登場したのがペップ・グアルディオラ。

ペップは、まず、エトー、ロナウジーニョ、デコに戦術外通告をして追い出した。その時は「うげげげげげげげっ!」そんなことして大丈夫なのぉおおおおっ?!と焦ったもんだが、戦略的にはそれが大正解、いきなり初年度に三冠となった。つまり、天才だろうが監督の戦術に適応しなければ不要だ!とハッキリさせた事で、全ての責任を自分が背負い、そのプレッシャーに勝って、三冠をなしとげたのがペップだった。

その時は、若きチャビ、イニエスタ、ブスケツ、メッシがいて、面倒な大スターはいなかった。唯一いたイブラヒモビッチもすぐに追い出しちゃったしね。

つまり、今、必要なのは、この大改革なのではないか?と早くもみんなが騒ぎ立てる。

さらば!メッシ?!

そうなると、つまり、あのペップバルサの爆走が始まる年を思い出すと、それを今に置き換えるとなると、

  • メッシ更迭
  • スアレス放出
  • リキ・プッチやアンス・ファティをメインストリームに
  • ブスケツ控えに

なんて事になっていくのか?と心配せざるを得ない。メッシを越えるサッカー選手は今後出てくる事はないだろうけど、それでもそのメッシがこういう状況に来ているってことがとても悲しい。

ポチェッティーノに期待?

新監督と目されているのは(って、まだキケ・セティエン監督の解任も発表されていないけど既定路線で語ってる)、ポチェッティーノだ。彼がメッシをクビに出来るか? それに値する選手の替わりがいるのか? それとも、

チャビ新監督がメッシを外すのか?

いずれ必ず監督として戻ってくると思われる(そして強い期待を寄せられている)チャビ・エルナンデスが来た時に、彼がメッシをベンチにさげるのか?

メッシに気を遣う理由

メッシにみんなが気を遣う理由は、メッシにボールを集めれば、なんとかなっちゃうし、それ以外に必勝パターンが見つけられずにいるからであり、彼が管理しづらい選手というワケでもない。だから、守備しない「お散歩メッシ」と言われていても、下げずにおいておけば、ここ一番で得点を決めてチームを地獄の底から引き上げて負け試合も勝利に変えてくれる事に期待する(実際それに応えてるメッシも凄いが)。

だから、気難しい選手ではないのだが、気を遣うのは、メッシのモティベーションがとても大事だからね。でも、それすら気にしないで済むぐらい、いい選手が集まってきて、メッシが

やべー、レギュラーの座が危ういかもっ!

と焦るような事態になれば、それの方が今は望ましいようにも思える。とても残念な事態ですな。

ペップがロナウジーニョを外したように、チャビがメッシを外すのか?そしてそれが黄金時代へと再びバルサを戻すのか? それともただの解体となるのか。

ファンとして一つ言えるのは、

去年の十月にカンプノウ行って、CLグループリーグの試合でのメッシとスアレスの大活躍をナマで見ておいて本当によかったぁ~!

ってことね(汗)。コロナでいつ見られるか解らない事態になるなんて、想像だにしてなかったし、見られるようになったとしても、それは「悲しいバルサ」の状態である可能性も高いからね。ホント、行っておいて良かったよ(宿で寝坊して遅刻したけど)。


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作成者: 宮川賢

何しろ、インプットを多くしないとアウトプットばかりだと枯渇しちゃうし、ヤバいのでまずは読書を。そのためにソロキャンプや旅行や仕事も頑張らないとなりません。なーむー。