まず、ウクライナといえば、の映画は「ひまわり」でしょう。
「ひまわり」
第二次世界大戦で引き裂かれた男女。マスチェロ・マストロヤンニとソフィア・ローレン。ビットリオ・デ・シーカ監督。名作だよね。
そして、ウクライナの国旗といえば。
この2色ですが。ひまわりが地面に広がり、そしてその上に抜けるような青空。その2トンカラーをイメージしたものらしい。
なので、「ひまわり」といえばウクライナ。ウクライナといえばひまわり。そういう映画です。
「赤い闇 スターリンの冷たい大地で」
そして、「赤い闇」。これは、怖い。歴史を思えば、こういう話だというのは簡単に理解できるのだけれど、それでも、つまり解っていても、「怖い」。
ホロドモール。ウクライナ人に対する虐殺と認定されたジェノサイド。そのやり口が本当に恐ろしい。餓死させるのだ。見てみれば解る。恐ろしい。そしてそれを隠している為に、外へは出ない情報。それを「おかしいなぁ?」と思ったジャーナリストが単身で乗り込む。そしてソ連からウクライナへと渡る。そして・・・そこで見た光景とは?
これもまた強くオススメですね。
「ウクライナクライシス」
これは、2014年のウクライナ内戦を描いた強烈にリアリティのある映画。怖いよぉ。これもまたとっても怖いよぉ。
だって、2014年だぜ。内戦つったって、ロシアが介入してきたから内戦になっちゃってるけど、内戦というよりはテンテンテンだぜ。
そして、ロシアお馴染みの「自演乙」も暴かれていて、とても怖い。
「ザ・トライブ」
ですが、なんといっても、僕がオススメしたいのは、このブログで過去にも書いたけど、「ザ・トライブ」です。
台詞がひとつもない。では、サイレント映画なのか?というとそうではない。音はある。「声」もあるっちゃあある。だが、登場人物全員が、手話でしかやりとりが出来ないのだ。その聾唖学校の寮に転校してきた若者の話。
ザ・トライブとは、「転校生が味わう不良グループのカワイガリ」の事らしい。一切の「言葉」は排除されていても、やりとりは解る。
大きい声を出せば感情的っていうシンプルなかつての小劇場的な(藤原竜也的な)安易なエモーション演出ではない。そもそも、筧利夫言う通りに、芝居は大きな声で長台詞を客席向いて言って、BGMを引けば、それだけでとりあえず感動できちゃうもんだ。そんなのとはワケ違う。
手話だけで綴られる物語。
台詞もない
字幕もない
そういう映画。なのにかっこよくてシブいし、猛烈に面白い。おいらシビれて客席から立ち上がれなかったなぁ。暫く。そんな余韻に浸っていたい映画。
チャイルド44
僕は、小説で読んだだけで映画はまだ見ていない「チャイルド44」も、原作が面白かったので、今(こういう状況だから)見てみようかなぁと思っている。