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FCバルセロナ

メッシ本当に退団するってよ

なんとも、ビックリな報せ。そもそもビックリしていたけれど、それは「ポーズ」であり、リーガに対しての圧力であり、詰め寄る姿勢を見せるブラフのようなものだと思っていた。つまり、なんだかんだ、着地するのだろうと。しかし、そうではないようだ。

ラポルタ新会長のこれまでの動き

ラポルタ新会長は、前会長のバルトメウというバカ野郎の散財経営により、負債を沢山抱えているのを解った上で、火の車の運転に名乗りを上げた。それはクレとして有り難い事。バルサを愛しているから見過ごせない!って事。自分でなんとかしなきゃ!って事。

ある意味、今のラジオ業界に就職しようとするのと同じぐらい無謀な話だ。

だが、当選してみて思うのは、ラポルタ新会長は、本当に「大丈夫」なのか? そもそも、財政状況というのは、真っ先にチェックする筈だし、FFP(ファイナンシャルフェアプレー)についても、そもそも理解している筈だ。新型コロナウイルスについても理解している筈だ。それによりどういう経済的ダメージを負っているのかをしっかり把握することがすべきことの筈だ。

なのに、おかしいなぁと思う事が多い。

まず選手獲得?

まず、選手を獲得してたよね。謎のB監督解任とかしてたよね? ええと。現時点で獲っているのは、

  • クン・アグエロ
  • エリック・ガルシア
  • メンフィス・デパイ
  • エメルソン・ロイヤル

となっている。もともとエメルソンは、ベティスと共同で獲得してレンタル移籍でベティスにいたんだけど、バルサが買取オプションを行使してバルサチームに今夏にやってくる。つまりそれほどお金がかかっているワケではない獲得のうちの一人。

クン・アグエロも、メンフィス・デパイも、契約中の選手を横から奪い取るワケではないので(つまり今回のメッシと同じく契約切れでの)移籍金ゼロでの獲得。こんなに美味しい選手をっ?!という事なので、それなりにない袖を振ってるワケではない。だが、なんだかんだ、年俸はかかるから(汗)。

エリック・ガルシアはバルサからマンチェスターシティに移籍した選手。つまり出戻り。ピケとかジョルディ・アルバと同じパターン。その時に必要でないから外へ出したけれど、そこまで活躍してるなら、バルサイズムが解ってるし、取り戻そうよ!シリーズ。これまたそれほどお金はかかっていないのに大活躍が期待される長きにわたって活躍できそうなDF。ピケの後釜の有力候補ね。

つまり、それぞれちゃんと選手を「お金がかからないような範囲」内で獲っているように思えるけれど、正直言うと、

そんな事して良かったのか?

って話。そんな事してる場合だったのかよ? って話ね。だって、メッシとの再契約をしなければならないのに、そんな金使ってる場合じゃないでしょ? って話よね。

その段階では、バルサの財政状況の正しい把握がなされていた筈だし、だとしたら、メッシを「是が非でも」残しておきたいと思うのであれば、そんな事しなかったんじゃないかなぁ。と穿ってしまう。

メッシのOKを貰う為?

まずは、昨シーズンに「やめる」と言い出して、ブロファクスで退団宣言したメッシだが、その後(バルトメウに騙され)裁判でバルサと争う事だけはイヤなので、残る、と残留した。とても悲しい残留だった。それにより、翌シーズン(つまり今)には別のチームに行っちゃうのかなぁと悲しい思いでスタートした昨シーズンだったけれど、ペドリの活躍、デ・ヨングの攻撃参加で見えてきた得点への近道、チーム全体のインテンシティの向上、それらがメッシを再び奮い立たせることに成功した。

だが、メッシがどう思っているのかは解らない。その解らない状況の中で、ラポルタは会長の座についた。だから、メッシとの意思確認をしたいし、「再契約(延長)」を確実のものにしたかった。

そのための補強だったのか?まずはメッシの快諾を貰う為の、貰いやすくする為の補強?

確かに、アグエロは友達だし、デパイのような凄い選手が来れば、「おおおっ、楽しみになってきたぞぉ~!」と思える要素だ。そして、それが奏功してる。だから今回合意に至ったのだ。なのに。

デバスが折れると高をくくっていた?

だとしたら、CVCの件でラ・リーガの会長テバスが折れると、折れてくれると高をくくっていたのだろうか? そうだとしても解りうる。

なぜなら、メッシがスペイン(ラ・リーガ)からいなくなれば、ものすごい損失になるからだ。バルサが被る損失ほどではないまでも、リーガの損失も大きい。スペインのバルセロナから引っ越してしまえば、メッシが払っている税金がごっそり他国に行きかねない。それは、テバスとしても看過出来る話ではないはずだ。

と思えば、なんだかんだ、FCBに優遇措置の裏技を出してくれるに違いないと甘く考えていたのだろうか? だとしたら残念だ。

CVCの件

そもそも、CVCの件ってヤツを振り返っておこう。

スペインプロリーグ機構ラ・リーガは5日、投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズから27億ユーロ(約3500億円)を資金調達することを明らかにした。
ラ・リーガは1年ほど前からCVCキャピタル・パートナーズとの交渉を行い、ついに合意に至った。CVCはラ・リーガの合弁事業、スポンサー契約、スタジアム周囲のテーマパーク化、IT戦略、テレビ放映権事業といった商業活動の改善によって将来的な利益増を見込み、その利益の一部を確保することで投資を行う。このオペレーションはラ・リーガの商業面を取り扱う新会社設立を通じて行われ、CVCは10%の比率で資本参加する。いずれにしても、この合意案は間もなく行われるラ・リーガの会議で、所属クラブから承認を受けなくてはならない。

GOAL

この合意に至った、というニュースは8/5、つまり、ここで「メッシとお別れ」が決まった日だ。関係していないワケがない。

これは、ラ・リーガの合弁事業その他の商業活動を改善するという事で、全体的な利益増を見込もう!というもくろみだ。この考え方自体は悪くない。

だが、これに対して、FCバルセロナとレアルマドリーは「反対」している。そもそも、勝手に決めてんじゃねぇよって事であり、リーガは「バルサ、レアル、アトレチコ・マドリー」の三チームが「ほっとんど」の収益を上げてるじゃねぇかよ! それなのに、初期の資本参加でそこそこのお金を貰えるからって、向こう50年の「放映権」その他の売り上げ10%を、ピンハネされるなんてことがあってはならん! ということ。しごくごもっとも。

テバスも甘かった

だが、これに関しては、ラ・リーガ会長のテバス側も甘かった。

この27億ユーロの90%は、40年のソフトローンでもって希望する各クラブに分配される。分配額はテレビの視聴者数やスポーツ面の成績に応じて決められ、バルセロナは2億7000万ユーロ(約350億円)、レアル・マドリーは2億6100万ユーロ(約340億円)、アトレティコ・マドリーは2億ユーロ(約260億円)を手にすることが可能に。ただし、その内70%がスタジアムと練習場のインフラ整備、15%が債務更新と新型コロナウイルスの損失補填に充てられることになり、残りの15%を人件費と選手補強に使用できる。人件費と選手補強に関して、バルセロナが使用できる額は4050万ユーロ(約53億円)、レアル・マドリーが4000万ユーロ(約52億円)、アトレティコ・マドリーが3000万ユーロ(約40億円)になる。

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これだけ、新型コロナウイルスで痛い目に遭っているのだから、これは各クラブが「NO」と言う筈がないだろうさ。

と思っていたのだろう。甘い。テバスは思っていた事でしょう。

これで、メッシと再契約できるっしょ? だからOKだよね?

ってね。

ラポルタの会見

会長ラポルタはメッシと関係を続けられないことを発表する会見を行った。その席上で、これから50年にわたり、利益の10%をピンハネされる事に合意することは出来ない(CVCの事)。その毒まんじゅうを食らえばメッシと再契約出来ると解っていても、その決断は出来なかった。と。

クラブを破壊する決断は出来なかった。

と正直に告白した。これは、バルトメウのようにコソコソ裏表を駆使してノラリクラリとやり過ごして選手やクレを騙し続けたやり口とは大きく異なり、その点では良しとする。

結局、CVCでのリーガ会長テバスとの綱引き

結局、テバス会長とのCVCの件で、じゃあ、取り分をもっと増やすよ!とか、色々なやり口を提案させて、妥結する段階まで行けば「メッシと再契約!」となるかなぁと踏んでたのだと思う。

そして、そのテバスとの綱引きの結果、「こりゃらちがあかないや」ということになり、発表になった。のではないか、と。だが。

前会長の責任にしている

会見を聞くと、思っていた以上に負債が大きく、前政権の体たらくの尻拭いをするとなると、メッシどころじゃねぇぜ、と言わんばかりだ。

それが一番おかしいと感じる。つまり、テバスとの「交渉」に負けた、ワケだよね。それを言わずに、前政権のせいにしているように思える。

それが少し残念。

ではある。

この白旗宣言は「最後の博打」か?

だが、まだ希望を抱きたい我々は、これを最後の博打とみるむきも当然ある。なぜなら、公式発表は、未来形が多いからだ。「このまま契約しないだろう」と。つまり「このままいけば」という事であり、少しだけ「テバス」に猶予を与えている。

これをどう見るか。CVCの件でなんとかなるのか? ならないのか?

解らない。

チームが合意していないのに、CVCの金が貰えるというのはあり得ない。その金を当てにしないから「メッシとお別れ」となったのだ。

だが、CVCとリーガは合意している。これからチームを説得するのだろうが、それが八月末日を過ぎてしまうと、移籍期間終了して、メッシはパリに行くだろう。

でも。いや。あの。ああ、やっぱりダメっぽいな。

だめぽ

どうやら駄目ぽいですね。改めて、会長の会見について色々見て見たけれど、CVCの件は「絶対に了承しない」というラポルタの確固たる意思表示であり、それが「メッシとのお別れ」である。と。そういう事なのだろう。メッシとお別れしてるのに、その金を貰えるワケがなかろうて!ということだろう。残念ながら、CVCはアディオスですな。メッシと共に。

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作成者: 宮川賢

何しろ、インプットを多くしないとアウトプットばかりだと枯渇しちゃうし、ヤバいのでまずは読書を。そのためにソロキャンプや旅行や仕事も頑張らないとなりません。なーむー。