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FCバルセロナ

メッシがバルセロナを退団

ついに、恐れていた事が起きてしまった。再契約を結ぶことを諦めざるを得ない状況にFCBが陥ってしまった。合意がなされていただけにとても残念だ。だが、まだ謎はおおい。

給与半減

まず、メッシは、給料半減で合意していた。つまり、バルサとメッシは今年度は「相思相愛」だった。

前回「やめる」と言い出したのは、前会長バルトメウのテキトーすぎるやり方と、ウソ八百を並べ立ててメッシを引き留めたやり口について嫌気がさしていたというのが大きい。

新会長になってバルサでのモティベーションが復活

だが、その会長が追い出され、横領で訴追され、新しいラポルタ(二次政権)が会長となって、バルサファン(クレ)は元気になった。

同時に、メッシも、だったら「更新しよう」となった。まぁ具体的にはそういったフロントの顔ぶれ事情だけではなく、ちゃんとスカッド(チーム)の充実とプロジェクトの信頼度が上がったからなんだけれどね。

日本と五輪で対戦したスペイン代表18歳のペドリもいれば、オランダの至宝フレンキー・デ・ヨングもいる。メンフィス・デパイも加入したし、アルゼンチン代表で仲間のクン・アグエロも加入が決定した。

その未来に(ペップの頃の黄金期とまではいかないまでも)多少の期待が持てるようになってきたので、だったら「バルサ」で、となった。そしてメッシはお金よりも「自分のモティベーション」を優先する人なので、コロナでそれほど大変だったら、そもそも自分の給料を上げまくってしまったバルトメウの問題でもあるので、半減全然オッケーっすよ! ということになった。

半減の影響

そして、この「メッシ年俸半減」は、フロントも楽観視出来る要素だった。なぜなら、コロナでエライ目にあっているバルサだが、メッシが「減俸」を飲んだのだから、となれば、他の高給取りを説得しやすい。だが、甘かった。

そもそもの、前会長バルトメウの段階から、フロントのやり口に大きな不満があった選手たちは、今回会長が替わったとはいえ、素直に飲み込めない。

前回、減給の話をした時は、バルメウ前会長は、「選手一律このように下げさせて貰いたい」と言うお願いの仕方ではなく、個別に行ったらしい。それが大きな禍根となっている。

つまり、与しやすい選手からは「大幅減俸」をむしり取り、堅い選手にはそれなりの減給でもしょーがねーか。トータルで下げられるだけ下げよう!という作戦が伝わってしまい、「卑怯」だと判断された。

その残念な印象が残っている為に、メッシが本当に半減に合意したのか? とか、だからといって、僕らまで合意する必要はないよね? というのもあるだろうし、そもそも、メッシと僕の給料桁が違うよね? というのもある。つまり、ラポルタ新会長は、首尾良くいくと思っていたメッシ以外の選手との調整などに難儀した。

一番は、選手の放出が上手くいかなかった事だ。「不要な高給取り」を追い出す事が一番良いのだが、それぞれの選手には「契約年数」があるので、つまり契約中なので、「移籍」の合意に至らなければ、放出は出来ない。

勿論、契約期間中の移籍だからこそ、移籍金を貰えるからクラブ(バルサ)としては美味しいのであって、そういう収入と、その選手に払う年俸がまるまる浮くので、そうなれば、メッシ半減でなんとかやっていけると思っていた。それにプラスして、既存選手(必要な選手)の減給の合意。があれば。

コロナによる選手放出がまるで進まず

だが、一番必要な「選手の放出」がまるで叶わなかった。

高給取りで「もー、要らないよね」感が強いのは、
・コウチーニョ
・デンベレ
・グリーズマン
高給って程でもないけど、絶対要らないよね、というのだと、
・ピアニッチ
・ブレイスフェイト
とか色々居る。

この中でも、コウチーニョとデンベレは、PSGにネイマールをまさかの巨額の移籍金を支払っての(払うところが現れるとは思っていなかった高額)電撃移籍でぶっこ抜かれた穴を埋める為に、急ごしらえで獲得した選手。当てにしていた大スターだけに、ダメージも大きく、お子ちゃまネイマールの気まぐれとまんまと言いくるめられちゃったアンポンタン移籍のせいで、コウチーニョとデンベレにものすごい高額な移籍金と給料設定で獲得。

そして、その高額が故に期待値も高い為、うまいこと活躍出来ないコウチーニョとデンベレは、ファン(クレ)からも見る目が厳しく、実際に「大した活躍」をしていない。まるでお金をドブにすてたような移籍だった。二人合わせてネイマールの穴を埋める案もまるで役立たずで。もはやただの金食い虫。

グリーズマンはそこまで不要ではないものの、どちらかというと、メッシが良い年齢になってきたので、そのフィジカルを補うかのように、FWなのに、守備を献身的にこなす名プレイヤーだった。それにより、良い成績も残せていたし、メッシも守備しなくても済んでいた部分がある。

もともと、メッシとスアレスのコンビのFWの場合は、二人とも守備をほとんどしないので、前線からのプレスが出来ず、それが原因で押されると失点にすぐ繋がるという「大きな欠点」があったスカッドだった。それでも、攻める時の迫力は「メッシ&スアレス」には(ネイマールがいなくなった後でも)それを補って余りある魅力だったので、遜色なかった。

そこを改善してくれたのがグリーズマンだった。

このグリーズマンは、けっして悪い選手ではない。コロナの影響。メッシと契約出来ずにいる状況。全てを理解した上で、「退団」に理解を示していた。

だが、クラブの運営の下手くそによる押し出し放出に理解を示すのだから、「行きたいクラブがいい」ということで「元所属」の「アトレチコ・マドリー」に戻りたいというリクエストだった。そのぐらいの注文はあって良い。

そして、バルサは、シメオネ監督率いるアトレティにグリーズマンを引き取って貰う交渉を始めた。

そもそも、スアレスがバルサから放出された時に渡ったのが「アトレティ」なので、敵に塩の第二弾となる。しかも昨シーズンはそのアトレチコ・マドリーが優勝してる(汗)。バルサは何をやってるんだか。なのだが、それでもメッシはプライスレスなので、グリーズマンをアトレチコ・マドリーに引き取って貰うように頑張った。

他の選手と交換であれば、とか、ある程度の金額であれば譲歩しまっせ、みたいな形でオファーしたものの、相手はレアルやバルサのような巨大クラブではないので、そしてコロナのダメージを受けているのは同じなので、優勝したとはいえ、金が裕福にあるワケではない。しかも、「引き受けてもいい」程度の一度やめたグリーズマンを巨額の金を出してもう一度預かる言われもない。ということで、このぐらいだったら良いけれど、というラインが提示されたが、それがどうしても折り合わず(つまり足下を見られた感もある)、破談となった。

もっともどのチームも欲しがる天才選手グリーズマンが引き取って貰えない状況だと、怪我してたり、調子下げまくってたりするコウチーニョとデンベレは、そんな大きな移籍金を払って欲しいと名乗りを上げるチームが(ましてこのコロナ禍で)出てくるワケもなく、移籍市場は地味に時だけが流れた。

結果、放出選手がまるで放出出来ず、
既存選手の減給交渉もいまいちで、
メッシとの再契約が出来なくなった、と言うわけ。

では、そもそも、どうしてメッシは半減に合意しなければならなかったのか? お金がないからとはいえ、なんとかやり方はあった筈だ。そこを振り返る。

ファイナンシャルフェアプレー

それはファイナンシャルフェアプレーというヤツだ。ラ・リーガ参加クラブは選手に支払う給与合計が収入の70%以下でなければならない。

で、新会長のラポルタが言うには、現在のFCバルセロナは110%である、とのこと。それは、もともとコロナでここまで減収するとは思っていなかったので、選手の給料を上げて契約を進めていたが、コロナで収入がガクっと落ちたので、110%となってしまったというワケ。

また、収入からスポーツ以外の支出を引いた額が選手のサラリーの限度額、とのこと。

2億ユーロ激減

新型コロナウイルスが世界を襲う前の2019年9月、バルトメウ前会長は、バルサがスポーツクラブとして世界で初めてとなる、10億ユーロを超える年間予算を発表していた。その内訳は、収入が10億4700万ユーロ、支出が10億700万ユーロ。だが、その後総会で報告されたのは、収入が8億5500万ユーロだった。つまりコロナによって(またはバルトメウの経営手腕の下手っぴによって)2億ユーロも減ってしまったワケだ。

収入がそこまで減るということは、ファイナンシャルフェアプレーにより、選手の給料を減らさなければならない。

節約分の25%システム

次に、このファイナンシャルフェアプレーの線を越えてしまったチームはどうするのか? その場合は、ラ・リーガのハビエル・テバス会長が言うには、

あるクラブがラ・リーガに定められた給与総額を超えた場合、節約分の25%にあたる選手のみが加入出来る、というものだ。もしバルサが1億ユーロである選手を売ったとすれば、使えるのは2500万ユーロのみ、となる。もしバルサが1000万ユーロを切り詰めたのならば、新規の契約分で使えるのは250万ユーロだけとなる。

デパイとアグエロ

とはいえ、メンフィス・デパイとクン・アグエロという天才フォワードを二人も獲得した今回の移籍市場でのバルサ。

メッシと再契約もできていないのに、そんな事していいの?と思いがちだけれど、まず、アグエロはメッシの親友でもあるので、いることで再契約にメッシが前向きになるだろうという引き留め要素。デパイは乗ってるフォワードなのでスカッドの充実として若手の天才が入るのは前線のメッシもウェルカムな筈。メッシはデンベレとコウチーニョとは限界があると感じているだろうしね。

そして一番は、このアグエロもデパイも、「契約切れ」の選手であり、つまり移籍金ゼロで加入出来る選手であるということだ。ただで加入させられる。必要なのは働いた分の年俸だけ。こんなに美味しい選手がいるとは! ということで、バルサのような人気クラブだと獲得争いの中なんとかなったというわけです。

それもこれもメッシの存在

だが、このクン・アグエロもデパイも「メッシのいるチーム」に来たかったのであって、メッシのいなくなったバルサだったら「ええええ、契約するんじゃなかったぁ~」と思っている可能性も強いよね。まあ、だから「やっぱやめるー」とは言えないのが契約なので、渋々続けてくれるでしょうけれど。頼むぜ、二人とも(涙)。

実は、他にも、エメルソン、エリックという選手が入ってるんだけれどね。エリックは日本戦でも活躍したスペインの若きDF。バルサの下部組織育ちで一度いなくなった後に引き戻されるパターン(カッコイイ)。

アグエロたちはなんだかんだ高給取り

クン・アグエロもデパイも移籍金ゼロとはいえ、なんだかんだ、高給取り。ある程度は出さないと失礼だし、本人も納得しないだろう。ということは、その分を放出でなんとかしないとならないワケで、加えてメッシとの再契約となると、もはや「無理筋」だったようにも思える。

ジェラール・ピケ半額

去年の秋。バルサのキャプテンの一人DFのジェラール・ピケが、なんと昨季の給与を50%下げる事を受け入れていた。この時点では、クラブは、キャプテンたちにあまりにも功績が大きい選手たちなので、30%の減額という控えめなお願い(それでも高額)していたのだが、それに対してピケは「いや、どうせだったら、もっとクラブを助けたいので50%減額(正確には後払い)に!」と言い出したらしい。

これはとても素晴らしい事。つまり、このピケという選手。

いずれ僕が会長になって、チャビが監督になったら良いと思う。

と公言しているクレ(兼選手)だけあって、とても献身的な進言をした。そして、その数字は、そのままメッシの対応にも影響しているに違いない。つまり、ピケのこの進言あってこそ、「だったら僕だって!」とメッシの半減を快諾させやすくなった。

つまり、選手もクラブ(新フロント陣)も、譲歩に譲歩を重ねて進めてきたメッシとの再契約案件だが、まとまらなかった。

ここに来て契約出来なかったと発表

だが、選手たち全員との給与調整交渉の最初の〆切日は8/13(金)。その週末にラ・リーガが開幕するので、第一節に出場させる選手はここまでに登録しなければならない。

ということは、メッシ一人を放出する事で(極めて残念だとクラブも思っているだろうけれど)、メンフェス・デパイ、クン・アグエロ、そしてエメルソン、エリック・ガルシアという新規参入選手たちの登録を優先させた(契約してるのだから当たり前)ということか。

何しろ最優先だった筈のメッシとの再契約だが、給料が法外に大きいために(その価値がある選手)、どうにもこうにもならなかったようだ(汗)。

トレードが模索された理由

選手を獲得する場合、トレードを用いる場合は、1/4規則とはまた違ったやり方が適応されるらしく。それはバルサのようなラ・リーガのFFPに引っかかったクラブが、給与額の割合がスカッド全体給与の5%以上となる選手をトレードする場合、その利益には“1/4規則”ではなく“1/2規則”が適用されるとのこと。はぁ。よくわからないけれど、そういう事らしい。なので、グイーズマンとサウールをトレードプラスアルファで考えようよ!とアトレチコ・マドリーに提案していたのか、なるほど。

メッシの契約切れが痛かった

もはやどうしようもない事だけれど、6月末でメッシはバルサとの契約が終了していた。なのでそれまでになんとかしたかったけれど、リーガが終わった瞬間にトレードや選手放出の話をまとめることは出来ず、メッシは「一旦契約が切れた選手として」「新規契約」となってしまった。これが痛かった。

「契約更新」であれば、そのサラリーが、ファイナンシャルフェアプレーに則っていれば良かったのだが、新規契約となってしまうと、前述の、

選手移籍・サラリー減額によって節約したお金の1/4だけを新たに登録する選手の補強に使える」というルールの適応範囲に入ってしまうからだ。ここまでFCBを強くしてくれたメッシなのに、新人扱い。ここまでリーガを盛り上げてくれたメッシなのに、新人扱い。特別扱いはされず。

そのメッシと契約更新交渉が進められなかったのは、残念ながら、放出オペレーションが進められなかった事もあるし、

メッシが「コパ・アメリカ」に本気で挑んでいた事もある。実際、悲願の「メッシキャプテンがトロフィーを上げる」という夢が叶った! 

コパを戦っている時に「ねぇねぇ、この金額で契約更新してくんない?」と話を持って行ける程、間抜けではない。ので仕方ないといえば仕方ない。

だが、この「新規契約扱い」のメッシについては、スペイン誌によっては、契約更新扱いになるはずだ、という反論記事もあるらしい。

無所属キャプテンの優勝

そう。メッシは無所属の選手としてコパ・アメリカをアルゼンチン代表として戦い、優勝した。無所属選手がキャプテンを務めたアルゼンチン代表チーム。無所属で優勝ってのもホント凄いよね。

そのまま、イビサ島に、スアレス家族らと一緒にサマーバケーションを楽しんだメッシだが、きっと「あとはクラブがなんとかしてくれるだろう」と思っていたに違いない。なのに、まさかのこの事態。

だが、このまま終わるとは思えず。

だが、このまま終わるとは思えないのがメッシ問題。やはり、リーガ・エスパニョーラにとっては、メッシの存在が大きすぎる。バルサのみならず、メッシの存在がもたらす経済効果はホントに凄い。

そのメッシがいなくなれば、スペインリーグ自体がフニャチンのように萎んでしまう。

ということを思えば、こうして「メッシと契約更新できなかった」と白旗を揚げることで、なんらかの白馬の騎士の登場であったりとか、リーガのデバス会長からの譲歩案とかが出されるんじゃないかなぁと、ほのかな期待を寄せている私です。

だって、じゃあ、今から、この高給取り天才選手を引き受けてくれるチームがいるのか?って考えればなかなか難しいよね。

ネイマールを獲った「PSG」に行って、一年経ったらまたFCBに戻るという案もあるかもしれないし、それで言うなら、恩師ペップ・グアルディオラが監督を務めるイングランドプレミアリーグのマンチェスターシティに半年だけ行って、冬の移籍市場で戻ってくるというのもあるかもしれない。

誰がどう見ても、メッシはバルサでキャリアを終えた方がいいし、バルサを離れる時は、イニエスタのように日本に観光がてらの移籍でバルサとどう頑張ってもガチで戦う機会がないであろうチームに行くことを考える筈だ。アメリカのベッカムの所とか、アルゼンチンのマラドーナが育ったチームへ凱旋、とかね。

今なお、進化しつづけるメッシは、守備をしなかろうが、桁外れの天才であることは変わらずだし、今年は、コパ・アメリカも獲得したし、おそらく「バロンデオロ」を獲得するだろうと思われる。

噂好きなメディアは、

神戸も移籍候補の一つだ!

とか、

ユベントスに移籍して、クリスティアーノ・ロナウドと夢の共演もあるよね!

とか、好き勝手書いて報じているけれど、結果、僕は時間を要するだけで、FCBに戻る、と信じているけれどね。それは、メッシが「お金」でいなくなる人ではないし、バルサに恩義を感じている事を世界中のメッシファンが理解しているからさ。

少年の時に、バルセロナに呼ばれて家族と共に交渉していたメッシは、カラダが弱い選手だった。毎日足に注射を自分で打っていた。そんな病弱な選手を獲ってどうするんだ!という声もあるなか、バルセロナ内で話しがもめていると、メッシ父が「じゃあ、もうアルゼンチンに帰りますよ」と業を煮やすと、待ってくれ!とその場にあるカフェのナプキンに殴り書きの契約書(覚え書き?)を書いてサインした。近々必ず、契約しますので!とな。

これが有名な「ナプキン契約書」ってヤツ。そのカフェにナプキンがあって良かった。そこでメッシがバルサの下部組織に入る決断をしてくれて良かった。と心から思うよ。そしてサッカーファン全員が思っている事だろう。

だが、もしかしたら、僕の楽観を別にして、リアルな現実では、メッシとバルサの関係は終わりを迎えようとしている。とても悲しい現実。いずれこの日が来るとは思っていたけれど。解っていたけれど。

メッシが日本のCMに出演した時。あれはテリーさんが演出だったよね。「メッシも、アンファーも25歳っ!」とか言わされてるヤツね。メッシのカオに泡が全面くっついてるヤツね。さすがテリーさん。ヒドイ事やらすなぁ。ってね。感服したよ。あれ、もともとは、小学生のカッコして「らんどせる」背負わせて、というコンテもあったらしいんだけど、メッシ父からNGが出て、アノ程度になったらしい。

あの頃、「そうか、ロナウジーニョにおんぶされていたあの少年がもう25歳になったのかぁ」としみじみ思っていた記憶がある。そして、まだ25歳ってことは、最低でも後5年~7年ぐらいはバルサで見られるだろうなぁ。ああ、でもその終わりが近づいてるって悲しいなぁ。このメッシがいないFCBは想像出来ないなぁ。メッシのプレイが見られないリーガなんて魅力を感じそうにないから永遠にいてほしいのだけれどなぁ、なんて思っていた覚えがあります。あれから実際にメッシはいい年齢になり、なのにイニエスタのように潔い引退ではなく、「もうちょっとやってもいいよ」と考えてくれていた。なのに、その思いも実らず、となれば、我々は涙が涸れるまで泣く以外にない。

捨て身の作戦

ただ、あと一週間あるので、ここで発表する事で、捨て身の作戦に出たとも考えられる。というか、夢を見たいのでそう考えることにする。

勿論それにより、「げっ」メッシがいなくなるの? だとしたら、俺が悪者になっちゃうじゃん! ということで、デンベレやコウチーニョが「やめます!」と言い出すワケもないし、シメオネのアトレチコ・マドリーが「メッシがいないとバルサと戦う時のあのチケット収入がなくなるじゃん。じゃあ、グイーズマンの獲得をもう一度考え直すよ!」となるワケはない。

でも、せめてテバスは何かを考えて、策を弄してくれるのではないか? そのヤケクソに賭けた……?! のかなぁ。

違うなぁ。やっぱり、正直にメッシファミリーに詫びて、開幕には間に合いませんでした。ごめんなさい。と紳士的に伝えた。そしてそれが事実であるからこそ、公式に発表した。ということなんだろうと思う。

メッシは半年休むのだろうか? そしてバルサに復活するのか? それとも、どこかへ移籍するのだろうか? 移籍してメッシが「やる気」を出せるのだろうか? 移籍した所で、レンタル移籍的な感じで、つまり「本契約」の結婚ではなく、デリヘル嬢的な一時的な賑やかしに行く、という選択肢を選んででも、サッカーをプレイすることにこだわるだろうか? それがPSGであっても? シティであっても? 家族ごと引っ越して異国の地に行くことになっても? このあたりは、まるで想像がつかないので、現実味はないなぁ。

新型コロナウイルスが憎い

結局の所、大きく理由を考えてみると、まずは、ネイマール小僧のバカとしか思えないPSGへの移籍が悪の元凶であることはまぁ解るね。それにより、バルサはチーム全体がガタガタに傾いたからね。ペップ・グアルディオラが言うように、ネイマールが残っていれば、あと二~三回はCLを優勝できただろうと思われるしね。だが、あり得ない移籍金を設定していても、まさかの出すチームが現れるという奇跡的キチガイ登場でPSGに行ってしまった。そこがケチのツケ始め。

それにより獲った選手は、それほど高額な価値はないにせよ、「急に」獲らなければならないから、大きな金を用意して獲得した。その大きな金が動いているので、期待値が高く萎縮して活躍できなかった。でも怪我も多く移籍市場でも人気薄というスパイラル。

同時に、新型コロナウイルスが猛威を振るう事によって、移籍市場が閑古鳥。どこのチームも潤っているワケがないので、「おおっ! だったら頂くぜその選手を!」と、求められる事も少ない。

そもそも、元々バルサでそこそこの給与を貰っていた選手を同額に近い金額を出して、この開幕直前の土壇場に「獲ります!」と言うチームが現れそうな匂いがないものね。若手の将来有望な選手を安く株を買う感覚で(育てる感覚で)引き受けてくれるチームは多少はあったけれどね。

怨敵レアルマドリーのセルヒオ・ラモスも、そういった事情で更新出来ずにレアルを去る事となった。つまり、新型コロナウイルスが、マドリーからラモスを奪い、バルサからメッシを奪う。という結果になってしまった。

いろんな意味で新型コロナウイルスが憎くて仕方ないよ。ホントに。新型コロナウイルスが良かったと思える事を無理矢理にでも見つけようとするならば、あのシーズンに、怪我で長期離脱していたスアレス(当時バルサ)が、コロナ中断の間に治って戻れた事!(でもそれにより、急遽入団したブレイスウェイトはなんだったんだ?みたいになってたけど) また、日本の事で言えば、バドミントンの桃田が交通事故から戻ってこられて五輪に出場出来た事。同じく不死鳥の池江璃花子さんが21年開催の五輪になった事で出場出来た事。とても嬉しい事ではあるかれど、無理矢理見つけたとしても、ホントそれだけだな。

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作成者: 宮川賢

何しろ、インプットを多くしないとアウトプットばかりだと枯渇しちゃうし、ヤバいのでまずは読書を。そのためにソロキャンプや旅行や仕事も頑張らないとなりません。なーむー。