日本のメディアは(一度テレビで民放アナが「我々もウイグル問題はテレビで取り扱うにはかなり強いバイアスがかかるので繊細な事なのですが」と言っていた通り)伝えずに隠そうしているムキがとても大きい。それはやはり当局からの圧力によると思われ。嗚呼恐ろしい。

命がけの証言 [ 清水 ともみ ]

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それが国益に直結するとなれば

それが日本と中国の外交の問題に直結させられる(本当はさせてはいけない筈だがそういう常識が通じる相手ではない)ために、放送局は「ちゃんと知りもしないで想像で伝えるんじゃねーぞ」という事だ。

それでも、証言は増え続け

それでも、当然、証言は増え続け、世界的に「事実」として認められるに至った。けれど、その実態はなかなか知る機会がない。それは当局が隠し通しているのもあるし、ウイグル人からの証言を導き出しづらい状況もある。

そこでこの本「命がけの証言」

清水ともみ著

漫画にして出版しようと動いても、どの出版社も及び腰で、実現に至る流れにはならなかった。そんな中、ネットで公開したら反響が大きかったが……。

清水さんの家の呼び鈴が深夜3時ぐらいに何度も何度も鳴らされる、という事が続いた。それは中国のジャーナリストに言わせると

第一段階の警告だね

だそうです。ああ怖い。

(監修)楊さんが新疆ウイグル自治区で遊牧民カザフの調査を始めた時の話。

日本からの調査隊を受け入れたのは、中国科学院新疆分院という日本でいう所の「(新疆の)学術会議」のようなところ。日本の学術会議はしばしば政府に逆らうが、これは中共政府の言いなり。

国の機関であり、そこに所属しているから一流の研究者たちばかりなのだが、

とな。

ウイグル人をバカにし、悪口は勿論、酒に酔った勢いで殴る蹴るなど、ウイグル人を動物以下に見ていました。

その後も何度も新疆には調査に行きましたが、2013年にカシュガルに行った時は最悪でした。町中いたる所に金属探知機が設置されていて、銃火器をもっていないか検査を受けるためにウイグル人が長蛇の列を作っていました。ホテルのロビーには

「祈り禁止」
「ウイグル語禁止」

の文言があちこちに貼られていた。

……とのこと。

穏やかな民族

漢人(中国人)がウイグル人を人間扱いしていないという話はよく耳にする。自治区の幹部が「あいつらは人間じゃないから何してもいい」と言ったらしい。

ウイグル人が詩と踊りが好きな民族であることを利用して、

朝、農村中で音楽を流し、踊りに行くようにと指令が出て、毎日夕方ぐらいまで踊らされる。当然、農家は農作物が作れなくなり、収入がなくなる。そのタイミングを見計らって政府がわずかな補助金を出し、それを生活の唯一の頼りにさせる。

中国はウイグル人は歌と踊りしか出来ない民族だと見下している。

歌や踊りは自発的にするものであり、朝寝ている時に大音量の放送で起こされて、無理矢理踊らされる。文化的な脅迫、ジェノサイドではないか。

ウイグル人は「穏やかな文化と生活習慣」がある。それが利用されている。

石油と天然ガス

では、なぜ、中国は新疆ウイグル自治区にこだわっているのだろうか?

理由は二つ。一つは、漢民族が他の民族の地域を獲りたいという侵略意識。

もう一つは、新疆ウイグル自治区の生活レベルが中国内地よりも高い事。はるかに高いらしい。

新疆ウイグル自治区の農耕技術は中国の技術とは比べものにならない程高いので豊かだ。1949年に28万人だった漢族が今は1000万人を超えている理由も、ウイグルの農作物による所が大きい。それほど魅力的なのだ。実際にそれを目的に、移住してきた。

また、新疆ウイグル自治区の砂漠から石油と天然ガスが見つかり、その資源も中国経済に欠かせない。海底資源が豊富と解ったとたんに、尖閣を横取りしようとしているのと同じ構図。

かんぜんに支配下に置いた為に、手放すに手放せなくなっている。
ウイグルを支配下に置くことが出来た中国は、それを周辺地域に広げている。南モンゴル(内モンゴル)が狙われて被害にあっている。標準中国語(漢語)の教育強化が始まった。事実上のモンゴル語廃止へと一直線。

小松靖アナの勇気ある発言

以前、テレビ朝日の小松靖アナウンサーがこう言った。そして番組からいなくなった。

ウイグル問題は我々メディアも非常に扱いにくい問題で、中国当局のチェックも入りますし、だから我々報道機関でも、ウイグル自治区のニュースを扱うのはタブーとされています(2020年7月6日「ワイドスクランブル」)

臓器提供

中国国内には巨大な移植専門病院があり、昼夜問わず稼働している。年間10万件以上の臓器を全世界に提供しているという報告がある。

オーダーすればわずかな待ち時間でフレッシュな臓器が手に入るという。

2017年頃から当局は「全民検診」と称する無償の健康診断を行い、新疆ウイグル自治区の12歳から65歳までの血液・DNA生体データが収集された。

そしてカシュガルの空港には「臓器専用」の運搬通路が存在している。

何かと逮捕されては、ウイグル人は、「教育による改心が必要」だとの理由で送致される施設がある。180カ所もあり、100万人以上のウイグル人が収容されていると言われる。

売春婦として売られたり、若い娘たちは集団で地方に働きに行かされ、一人っ子政策で男余りの漢人と結婚させられたりしている。

収容される「職業訓練センター」の通気口からは異臭がしており、隣の土地にはなぜか大きなアナが掘られていたり、巨大な焼却炉が建設されている。(臓器売買に使った人の亡骸を処理?)

海外のウイグル人は完全管理

ウイグルの実態を知るのは、新疆ウイグル自治区にいない人、尚且つ、勇気ある人の証言を聞く事でしか得られないと言われている。

それも「家族を人質にとられて脅されても屈しない」屈強な精神・勇気に満ちている人の証言でしか得られない。

日本にいる36歳の女性ウイグル人。留学する為に来日して2018年に帰化が認められ日本人となった。だが、ウイグル人の会話は盗聴されてるので、ウイグルに連絡をして家族の安否を知る事は出来ない。

自分からは連絡をせずに、SNSの投稿をみて、家族の無事を確認するぐらいしか出来ない。ところが2017年に弟の「SNSでの更新が途絶えた」ので、悩んだ末に連絡をすると「半年前に、勉強に連れて行かれた」との事。勉強。つまり改心のための再教育施設。

つまりそれは、強制収容所に連れて行かれたと言うこと。友達と遊ぶ為に集まっただけで連行されたとのこと。つまりムチャクチャ。

子供の遺体

1990年代後半から新疆ウイグル自治区の農村部で子供が行方不明になる話はよくあった。中国人の車の後部座席から袋に入れられたウイグル人の子供が3~4人見つかったというニュースもあった。

財産である羊を売って、内陸部に我が子を探しに出かけた人もいる。

2008年のオリンピックの頃、治安維持の為、との理由で地方でもあらゆる所に監視カメラが設置されたが、行方不明になる子供の数はいっこうに減らなかった。

なぜか人さらいがカメラに映る事は少なく、警察も捜査をしてくれなかった。親は必死になっていなくなった我が子の情報をSNSに公開して探そうとするが、

その後、

それすら取り締まりの対象になった。(我が子を探したい!という発信がなぜ取り締まられるのか?)


ウイグル人のアニワルトフティ医師が3~4ヶ月行方不明になって帰ってきた子供の身体を調べた所、腎臓が片方なくなっていたそうだ。眼球や臓器のない遺体で見つかった子供もいる。


中国の大手航空会社が年間500個の臓器を運んだ記録も実績として発表された。

中には、ハラル臓器(酒や豚肉を摂取していない人の臓器)専門病院の広告もある。

ウイグル人は宗教上、豚肉や酒を口にしない。

精子を持つ男は収容所へ

ウイグル人の若い男性の多くは収容所の中にいる。

一方で残されたウイグル人の家には、漢人が「親戚」として同居して寝食を共にする。

再教育施設で働かされた人の話

2017年11月、呼び出さされて当局の車に乗せられ、1時間ほど走って連れて行かれた場所は、「再教育施設」。収容者に中国語を教える為にお前を連れてきたと言われ、契約書にサインを強要された。

そこには「義務や命令を遂行しなかった場合は死刑に処す」と書かれていた。

制服を受け取り、コンクリートのベッドと小さな部屋があてがわれた。天井には五つのカメラ。四隅にひとつずつ。中央にひとつ。

だが、普通の収容者はより厳しい状況で、16平方メートル(8.8畳)に20人が押し込められて全員髪の毛をそられていた。トイレはバケツが置かれ1回2分。二分以上脱糞していると罰せられる。そのバケツは一日一回だけカラにされる。

何かを書く時以外、手足は1日中拘束される(手錠)。

ねむるときもずっと。

そして必ず「右を下にして寝なければならない」。寝返りを打つと罰せられる。棒でぶたれる。

仕事は、ウイグル語、カザフ語を話す収容者に、中国語を教え、中国共産党のプロパガンダの歌を教える事。他の拘留者と話すこと、笑う事、泣く子と、どんな質問に答える事も禁止されていた。

午前6時、粗末な朝食の後、中国語の反復学習暗記、そして

「中国が大好き!」「共産党に感謝します!」「私は中国人です!」「習近平が大好き!」

と叫ばされる。

午後からは、自らの罪について反省する時間。罪は宗教的慣習に従う事や、中国語や中国文化を知らない事など。

告白する罪を考えなかったり、思いつかなかった人も罰を受ける。手を上げて壁に向かって立ち、罪を考え、2時間かけて反省文を書き上げる。それが時には夜中まで続く。

収容所では理由なく拘留者に投薬、注射が行われていた。

看護師は、この先生役で呼ばれた人に、

危険だから薬は口にしちゃいけない

と注意した。

効能は、認知機能の低下、生理が来なくなる、無精子症、など。

一方病気になった拘留者は放置されている。

収容司令官は拷問部屋を持っている。
それは「黒い部屋」と呼ばれ、口にする事は禁止されていた。そこではあらゆる種類の拷問が行われた。

中国語をきちんと学べなかった人、歌を歌わなかった人、どんな理由でも罰を与えた。

羊飼いをしていた老婦人は海外の誰かと話していると告発された為逮捕されたのだが、彼女は電話を持って折らず、使用方法も知らなかった。

罪の改悛用紙に

「かけていない電話で告発された」

と書いて、即座に、黒い部屋に連れて行かれた。

戻ってきた時には、身体中血まみれで、皮膚は剥け、彼女の爪はなくなっていた。

……ある時。80人の収容者が来た時、連行された来た人の中にカザフ人女性がいて、この先生役の女性がカザフ人であることに気づいたこの人は、

あなたカザフ人ね! 助けて! 私をここから出して!

とこの先生役の女性の足にしがみついた。彼女を抱きしめ返す事はしなかったが、その後、この女性も、殴打されて、食事抜きで黒い部屋に連れて行かれた。

……警官たちは収容者の可愛い女の子を選び、どこかへ連れて行くのは毎晩の事。彼女たちは一晩中帰ってこない。

ある日、200人の男女の収容者の前で、一人の女性収容者に、みんなの前で自分の罪を告白しろと命じ、その女性は、叫んだ。若くしてスキンヘッドにさせられ囚人服のようなモノを着た状態で直立で、

私は、かつてはとても悪い人間でした!中国共産党の教えや中国語を学んだので私は良い人間に生まれ変わる事が出来ました!

と叫んだ。すると、警官たちが「よおし、服を脱げ!」と叫ぶと女性は制服を脱いで200人の前で全裸になった。

更にその場で、警官たちは次々と彼女に襲いかかった。そしてその間、収容者たちがそれを見て、どのように反応しているかを確認していた。

顔を背けたり目を閉じたり、怒りやショックを表した人は、連れ去られ、その後二度と姿を見ることはなかった。

このような信じられないようなエピソードが収録されている。

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この「先生役」の女性のその後が怖い。

それらを目の当たりにした生活の中で、眠れない日々が続いた。それが「気づかれた」のだろう。2018年3月に突然自宅に戻らされた。そして海外の人間と関係があるとして反逆罪で告訴され収監されることとなった。

これが意味する所をこの人は知っている。入ったら、間違いなくそこで「私は死ぬのだ」と。

窓からアパートを抜け出し、タクシーで国境を越え、二年半会っていない子供たちに会いに行った。家族と再会出来たがカザフスタンのシークレットサービスに逮捕され、九ヶ月投獄。なぜか亡命申請も三回却下され。

だが。

親族がいくつかのメディアに接触した所、国際的な団体が介入して、

スウェーデンに亡命が認められた!


そして、それにより、この「証言」が出来た。

殺すとナチスなので

中国共産党が行っているのは完全なる民族浄化。そして侵略。

「ここは君たちの場所なのだから、色々協力した後は出て行くから安心してね」

そう行って漢族は新疆ウイグル自治区にどんどん入り込み、侵略していった。

そもそも、「新疆ウイグル自治区」という中国の一部として考える事自体が、間違っているのかもしれない。ウイグル族、という言い方そのものも、中国当局が「少数民族」だと思わせるための工作であり、そんなに少ないワケではない。

彼らは、ウイグル人、なのです。

「私の国の名は、東トルキスタン」そう答えて拘束された人は数知れず。

アメリカの上院議員は言う。

警棒2768本、電気棒550本、手錠1367個。催涙スプレーを2792缶購入する職業訓練センターとは、いったいどんな職業訓練センターなのか?

当然各国からも突き上げはある。だが、中国共産党は、テロ対策であるとし、収容を合法化し、

新疆ウイグル自治区の社会は安定して、経済も発展し、宗教の自由も享受している。中国の内政であり、外国が干渉する権利はない。

と言い放った。ウイグルの血はどんどん薄められている。男は殺されたり無精子症にされたり、女性は漢族と結ばれ、中国の血を色濃くしようとされている。

殺してしまうとナチスドイツと同じだから殺せないだけであり、生かした状態で、中国化を進めている。資源も農耕技術も全てむしり取られてしまう。

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By 宮川賢

何しろ、インプットを多くしないとアウトプットばかりだと枯渇しちゃうし、ヤバいのでまずは読書を。そのためにソロキャンプや旅行や仕事も頑張らないとなりません。なーむー。