皇帝マスチェ引退の弁

元アルゼンチン代表、メッシの兄貴分。マスチェラーノが引退した。「マスチェ・ファクト大喜利」で爆笑したのを思い出す。

プジョルの穴を見事に埋めた男

アルゼンチン代表DFハビエル・マスチェラーノ(36)が現役引退を表明した。現在所属するエストゥディアンテス・デ・ラ・プラタ(アルゼンチン)が発表している。  アルゼンチンのリーベル・プレートやブラジルのコリンチャンスでプレーした後、ウエスト・ハム加入から欧州に渡る。2007年からはリバプールで活躍を残し、バルセロナには10年から8年間在籍を続けた。その後は中国で1シーズンを過ごすと、母国に帰り、エストゥディアンテス・デ・ラ・プラタに加入していた。

ゲキサカ

FCBファン(クレという)の僕としては、バルセロナでのマスチェラーノが愛くるしくて仕方ない。そして、頼もしくて仕方なかった。

バルセロナというチームでは、プジョールというセンターバックの闘魂男が牽引して、「優等生」天才のメッシ、チャビ、イニエスタ、ブスケツの力を存分に発揮させた。

そのプジョールが引退したあと、「空いた穴はデカイ」なぁ、と思っていたら、マスチェラーノが見事に埋めて見せた。

これは、監督グアルディオラのコンバートの力による。

マスチェラーノは、それまでMFとして活躍していた。だが、バルサのミッドフィルダーは、チャビ、イニエスタがいて、セスクだなんだも、なかなか輝けない枠。ピボーテも天才ブスケツがいるので、居場所がない。この「チャビ、イニエスタ、ブスケツがいるから、他のチームに行きます」と去った天才プレイヤーたちは枚挙にいとまがない……といっていいほど多い。アレックス・ソングとか、ヤヤ・トゥーレとかね。

そんな中、マスチェラーノも、いなくなるのだろうなぁと思っていたら、グアルディオラがセンターバックにマスチェをコンバートした。そしたら、あの小さい体で走りまくって、綺麗なタックルでガンガンと敵の攻撃を止める。

止められそうにない所もガンガン止める。イメージはプジョールより多く止めていた印象だ。プジョルのデビューした頃は、まだメッシもいないし黎明期も含めるから、マスチェの方がトロフィー多いんじゃないかな。そんな(印象の上でも)プジョール越えしちゃうってのがすごい。

見事にセンターバックとしてそして、キャプテンとして大活躍。マスチェラーノとピケのコンビは本当に素晴らしかった。そして、頼れる兄貴。

色々あったグアルディオラの最後のシーズンの最後の試合。メッシが得点を決めた時、マスチェはメッシに耳打ちした。そしてメッシはペップ・グアルディオラにハグをしにベンチに走った。

そう、ペップは精神が壊れかかっていたのだと思う。クソみたいなフロント。バルサ監督という重圧。そのささくれだった中で最後のシーズンを終えてボロボロになって去ろうというタイミングは、天才ペップでさえも選手からは少し閉口されていたように感じた。

メッシもそうかもしれない。メッシは内気な少年。それをマスチェが促した。感動的なシーンだったね。マスチェラーノの言うことを聞くメッシも可愛いし、その抱擁で、世界中のクレが「号泣」できた。ペップは真の伝説監督になった瞬間だった。

一点もとっていなかったので/凄テク集

強いキャプテンシーにも関わらず、一点も取ったことがなかったバルセロナの選手人生の中で、後半を迎え、そろそろバルサを去るのではないか?と思われた時期に、尚且つ勝ちがほぼ決まった大量得点差の試合でPKを獲得した時、ピケがボールを掴んだラキティッチに「マスチェラーノに蹴らせよう」と提案。その通りになった。そして、あんなにこんなにもんのすごく活躍し続けたマスチェラーノがPKを蹴って、得点を決めた。チーム全体が笑顔になった! ベンチも多幸感に包まれた。

シレッと止めるテクがすんごい

マスチェの守備のすごさは一目瞭然。守備のみならず、FCBなので、止めたあとフィードもしなければならない。それも完璧にこなす。この映像の最後に「マスチェラーノ唯一の(FCBでの)得点シーン」がある!

マスチェラーノのPKシーン

マスチェラーノのPKシーンをゆっくり捉えたのがこの映像。

ホントに、ほのぼのしてる。

監督ルイス・エンリケもほのぼのと笑って、試合全体がお祭りムードになった。みんなが「今までありがとう、マスチェ」とたたえているかのような。

そして、このPKシーンのシチュエーションを考えると興味深いのが「メッシがベンチに下がったあと」の話なのだ。つまり、「負けず嫌いのメッシ」であれば、「メッシがPKを蹴りたがるかもしれない」と思って、ピケは「マスチェラーノに蹴らそうよ」と言い出せなかったような気もするんだよね。

そして、ボールを一旦手にとって、蹴る気満々だった、ラキティッチに、PKを決めた後のマスチェラーノがハグしにお礼に行っている所も性格を表している。

そもそも、「これを断ったら無粋だから蹴るけどさぁ」みたいなもので、マスチェラーノは蹴りたくなかったに違いない。そんな人だからね。

スライディングのカッコヨサはこの映像を!

クリスチアーノ・ロナウドも何度もマスチェラーノに止められてたよね。

マスチェラーノとダニエウ・アウベスのスライディングはホントにファールにならずに綺麗に止めて、猛烈にカッコ良かった!

そして退団セレモニー

ラ・マシア出身じゃないのに、ここまで厚遇されて退団した選手は珍しい

ハビエル・マスチェラーノは、アルゼンチン人。でも、メッシのように「ラ・マシア」出身じゃないので、バルセロナの下部組織出身の生え抜きというワケではない。でも、なのに、こうして退団時にセレモニーが行われた数少ない選手だ。考えてみて欲しいよ。あのバルセロナ歴代3位のスコアラーのルイス・スアレスでさえ、シレッといなくなってるんですぜ。コロナの影響とか色々あるとはいえ(まぁ、フロントクソ問題なんだけど)。

マスチェラーノのすごい所は、「バルサから要らないと言われるまでいる」というスタンスを貫いた所。契約が満了するまでいるという、あまりない道を選んだ。大抵の選手は「価値が下がらないうちにそこそこ良いお年俸で他チームに行く」。だが、マスチェラーノは、契約期間はいる、として最後までいて、そして「中国」へ移籍した。一年前であれば、もっと別の、言ってみればちゃんとしたチームに(中国リーグに失礼ですねすまそ)、行けた筈なのに。

それらも、もしかしたら、「バルサと戦いたくない」という、イニエスタやチャビと同じような考えだったのかなぁとも思ったり。

そして、またメッシからのマスチェラーノへの贈る言葉も泣けた。

僕らはまた(アルゼンチン)代表で、すぐに会えるよね。
何も話さなくても、僕らが今、どういう気持ちでいるかは、お互いよく解っているよね。

こういう関係って素敵だ。

ワールドカップでも大活躍「マスチェ・ファクト」

そして、ワールドカップでも大活躍、アルゼンチンを決勝まで導いた。その「不可能を可能にしてしまう」守備が、ハッシュタグ「マスチェファクト」というのを生み出して世界中のサッカーファンに「マスチェラーノ大喜利」を展開させた。

そして、笑いながら、ホントにその通りのような気がする!という書き込みが激増した。あの時のワールドカップはマスチェラーノが本当にすごかったし、Twitterも猛烈に面白かった。紹介します。

  1. マスチェラーノがサン・フェルミン(の牛追い祭り)に行けば、牛たちが彼から逃げる。#Maschefacts
  2. マスチェラーノのiPhoneのバッテリーは1週間もつ。#Maschefacts
  3. ボルデモート卿(ハリーポッターに登場する魔法使い)は マスチェラーノの名を怖れている。#Maschefacts
  4. もしマスチェラーノが採血しようとすると、針が曲がる。 #Maschefacts
  5. マスチェラーノがオレオのクッキーをめくると、クリームは片方だけに付く。#Maschefacts
  6. マスチェラーノはラッシュアワー時でも必ず席に座れる。#Maschefacts
  7. マスチェラーノは神を信じない。神がマスチェラーノを信じるのだ。#Maschefacts
  8. イカルディ、もしキミに勇気があるなら、マスチェラーノの奥さんを奪ってみろ。#Maschefacts
  9. マスチェラーノは自転車のこぎ方を学ばなかった。自転車がマスチェラーノの乗せ方を学んだのだ。#Maschefacts
  10. マスチェラーノがバーガーキングでビッグマックを注文すれば、それが出てくる。#Maschefacts
  11. マスチェラーノが氷山と戦えば、沈むのは氷山だ。#Maschefacts
  12. マスチェラーノがたまねぎの皮をむけば、玉ねぎが涙を流す。#Maschefacts
  13. マスチェラーノは箸でスープが飲める。#Maschefacts

リトル・チーフ/ザ・ウォリアー

異名も多かったマスチェラーノ。バルサでリトル・チーフと、呼ばれ、アルゼンチン代表ではザ・ウォリアーと呼ばれた時期もあった。

センターバックって大柄な人が多い中で、猛烈に小兵で、それが故に、ガンガンスライディングをキメてボールを奪う。足も速い。読むのも上手い。不思議なセンターバックだったよね。

バルサ選手のマスチェラーノへの(FCB退団時の)メッセージ。

そして、FCバルセロナの「公式」のお別れ映像(FCB退団時)はこちら↓

何しろかっこよかった。

マスチェラーノは、「いいプレイとかよりも、何しろ、みんなから『あいつは良いやつだった』と覚えておいてもらえる事が一番嬉しいし、そうなりたい」と言っていた。

FCバルセロナに契約満了するまで居続けたのも、コンバートを受け入れたのも、母国で引退したのも、なんだか、そういう巡り合わせと本人のビジョンのなし得る結果のよう。

GRÁCIESMASCHE

「クラブの状況や結果とは関係なく、最後に感じていた感覚は、サッカー選手であるという幻想が薄れているということだ。これはパンデミック後に元に戻るだろうと思っていたんだが、そんなことはなかった。すべての人に敬意を表しながら、このサッカー人生を終えたいと思う」

投稿者:

宮川賢

何しろ、インプットを多くしないとアウトプットばかりだと枯渇しちゃうし、ヤバいのでまずは読書を。そのためにソロキャンプや旅行や仕事も頑張らないとなりません。なーむー。

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