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数え役満のようなツイート

このツイートが話題に。コメントでは「数え役満じゃないか」の声が複数見られる。

数え役満の意味

これらは、それぞれが問題なのではなく、「数え役満感」が強い事が問題であり、それを狙った「受け狙い」のギャグとみていい。

このギャグは、要は、中田氏、西野氏、「ママオバ」作者、水素水、という登場アイテムを見て解るように、「錬金術師」風味が強い非商売人風立ち位置の人たちを揶揄している。

中田敦彦さん

この方のYouTube大学は、ほとんど見ていないですが、熱量が凄いですよね。それは、テレビじゃないので、きわどい事を言える為、耳目を集める要素のマーケがしっかりしています。そして喋るのが好き。教えるのが好き。不特定多数にマウントとるのが好き、というのがあるのでしょう。

本人の博学と努力も手伝って、そういった地位にYouTubeでも上り詰めたのは凄いと思います。

ですが、当然

こういう声

もあるのが事実。

洗脳という単語が出てくると、決して良いイメージはない。例えば僕は、北九州市の監禁殺人事件が真っ先にあたまに浮かぶ。闇金ウシジマ君にも描かれていた強烈な「事実」。もんのすごく怖かったよね。

西野氏の場合

一方、ファンタジー映画の作者として、映画で当てたかった吉本の積年の願いを叶えた西野氏も、お客さんを集めて、一緒に映画を見に行ったり、「西野に意識してもらえる権」を10000円で販売して数百万を一気に稼いだりと、

二人とも「錬金術師」の要素を、まるで隠そうとしないところに、凄みがある。

時代が生んだハイブリッド表現者

これは、ただお笑いだけをやっていたいお笑い芸人サンのような立場とは対極に位置する、現代風な完成形。

まず、コンテンツホルダーであること。つまり産み出せる・創り出せる。そして「何がウケるか」をリサーチしてあり、外さない。それによりPVも稼ぐし、信者も作る。そして、その人たちに法律に触れない範囲で、お金を使って貰う事を、抵抗なく実行出来る点。

全てが整っている。時代です。

大抵は一つしか出来ない

大抵の人は、絵本は作りたいけど、それは映画になんかしてくれなくていい、であったり、映画は作りたいけど、それほどバカあたりさせたいとまでは思わない。など、強欲(というと言い方が失礼だが)ではなく、野心家でもない。

映画も絵本も職人が多いので、「作品の完成度」だけが満足であり、お客様の評価や売れ行きなど結果は後から付いてくるモノとしてボーナスのように受け止めている。売れようが自分が満足しない作品であれば嬉しくないし、逆に悲しい。

僕が、自分でまるで面白いと思っていないラジオ番組で、トップの数字を取って社長賞を受けた時はそんな気分で、とても空しかった(その時は喜んでいたけれどね←演技派)。

もしくは、商売上手でマーケが出来てる、いわゆる広告代理店風な立場の人は、「何が売れるかは解るけど、作る才能がない」ということが多い。

彼ら二人には、その全方位的な部分が備わっている。

そして何より、「それで草の根宣伝をしたり、身を粉にして集客したり」を何の抵抗もなく出来ちゃう所が一番凄いと思う。

アイドルの握手会で、握手出来るからCD買う、であったり、ハイタッチ出来るからDVDを買って販売イベントに行くのと同じようなモノなので、多少は抵抗がある筈だ。

しかも、しっかり評価されている作品やコンテンツであるならば、「そこまでしなくても」と僕なんかは思うけれど、「プライドや人からどう思われようが、それでも一人でも多くの人に評価されたいのだ」という野心が強い。そこまで込みで凄みがある。

「ママがおばけになっちゃった」のぶみ氏

そして、もう一人の「のぶみ」氏。絵本「ママがおばけになっちゃった」の作者です。

この方も錬金術師の才覚があるようです。この人の場合は、とても厄介で、プロ母親ぶり始めている点。

それはおかしい、という意見も多発。基本炎上中。

という人のようです。

ママおば

ママがおばけになっちゃった、というタイトルの絵本は、子供に読ませることにより「トラウマ」になり、教育上よくないという見方が強いようだ。

こう見ると、作っている作品において、唯一「問題」があるのは、この絵本であることが解る。あとは中田氏のYouTube大学の時折偏った発言ぐらい(大した問題じゃない)。

だが、嫌なカタチで共通点を見いだせるのは「錬金術師」ってこと。そして、売らんかな、だけではなく、それにより「信者」となっていくプロセスを厭わないやり口の不気味さ。このあたりがとても怖い。

アフィリエイトやブログの書き方で、「情報商材」が数十万円で売られている。そしてメルマガで月1000円ぐらいでも「情報商材」はある。これは、とても儲かる仕事です。

お金を稼ぎたい人から「金を払って貰う」のが一番早いし、強い。その情報商材ビジネスのような典型を感じてしまうのがこの三者であって、このツイートなんだろう。

改めてみてみると、やはり数え役満感ハンパない。
僕と同じ感想を持った人がいた。

延べ人数で稼ごうと言う事だとしたら、一人が5兆回見てくれたら、それでも喜べる人なのか?とか考えちゃうので、うさんくささを感じる人もいるのでしょう。

それが、吉本興業の芸人さんたちから

「ほんまにおもろい作品なんやから、そんな余計なことせんでもええのに」

と言われる由縁なのかもしれません。

世の中はハイブリッド

職人だけは不要です。映画俳優も出るだけじゃあ、不要です。どんなに安っぽくなろうとも、バラエティ番組に出て宣伝してくれないと映画は出しません。ラジオでも宣伝して貰います。

「家族全員で楽しめる映画に仕上がっていますので、是非、ご覧下さい」

と言える人でないと俳優ではありません。ラジオパーソナリティも、チラシの束のような時間帯を司会者としてやり過ごして頂かないと困ります。局アナが企業の映像VTRに出ているのを見てびっくりしましたが、それも時代のようです。日本一のタレントでも企業名連呼CM出演しています。お笑いタレントの頂点だと思っていた人が、総理を番組に呼んで直立して迎えて礼をしています。

何でも出来ないとなりません。

プロデュース能力も必要だし、宣伝する力もネットワークも。人脈作りも。誘われればclubhouseもホイホイ出て、イベントや結婚式の司会もパンツ丸出しでやりまくれ! それが今の時代を生きる表現者の「総合力」のようです。

ゼロから生まれたYouTuberではない所が、最も興味深い。
でも、西野氏が

ホントは絵本なんか書きたくないんだけどね

と言ってたり、中田氏が、

実際はテレビ出たいんですけどねぇ~

とか、ゴールデン街で愚痴ってたら天晴れなのですが。

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作成者: 宮川賢

何しろ、インプットを多くしないとアウトプットばかりだと枯渇しちゃうし、ヤバいのでまずは読書を。そのためにソロキャンプや旅行や仕事も頑張らないとなりません。なーむー。