久しぶりに映画「悪魔のいけにえ」を観たら、やっぱり、もんのすごく面白いね。
悪魔のいけにえ
1974年のアメリカ映画。ホラー映画の金字塔。原点中の原点。トビー・フーパー監督脚本音楽。
全てが今の映画と比べるとチャチなのに、それなのに! 怖さは未だ衰えず。若い頃に観た時の感覚が蘇るから怖い!という回顧ノスタルジーではなく、リアルに怖い。すげー映画だ。
休ませない。落ち着かせない。安心させない。
この三拍子が揃ってる強烈なるホラー映画。
正直、懐かしみたくて観たようなものなのに、リアルに感動しちゃった。すんげーな、やっぱり、レザーフェイス。
てか、レザーフェイスって何だよ。コントだろ。でも怖い。
公開40周年記念版の予告編
チープでB級ではない
ホラーも、アルフレッド・ヒッチコックの「鳥」とか一連のように、カッコイイ映画もあったので、スプラッター系は「チープな映画」と安く見られがちだったよね。
実際に、そういうB級ホラーも沢山あるし、今もそのブームの灯は消えてない。
だが、これは金字塔。その証拠に
マスターフィルムがその描写の芸術性のためにニューヨーク近代美術館に永久保存されることとなった。
のでありますよ。
実は優等生な作り
そして、この悪魔のいけにえは、実は、残虐描写は少ない。極端に少ない。ないと言っても良い。
なのに、猛烈に怖い。色々怖い。上手いよね、色々と。プロットから何から。キャラクター作りから配役、役者まで全部。
なので、プッシャー!ってのが嫌いな人でも、ギリギリ見られるかもしれない。ラストもかっこいい。
R指定
R指定だったけど、40周年記念版は、R15になってたような記憶。これ、どう決めるのかは難しい所だよね。
そもそも、超常現象って感じにしちゃうと、僕は俄然、ため息出ちゃうのだけれど(何でもできるからね)、この「悪魔のいけにえ」は、超常現象ではない。理屈でちゃんと納得できる。見てる最中「これは、どうしてこうなってるの? お化けの仕業? 悪霊? 悪魔?」というのではなく、
人が人を怖がらせる流れ
なので、納得がいくし、それ故に怖い。レザーフェイスの俳優って誰なんだろう? その後、彼は何かの映画に出ているのだろうか? 出ていないで、そのままひっそりカウチポテトとなって、Netflixとかダラダラ見てる人になってて欲しいような気もする。
美女が犠牲、というのもこのあたりから始まった記憶。
赤いショートパンツの女子のスタイルの良さも、これまた恐怖を煽るよね。肌があんだけ出てると、見ていてドキドキしちゃう。
大久保了サン
そういや、スプラッター映画好きといえば、東京乾電池にいた大久保了サンを思い出す。大久保さんは「柄本さんは映画好きだけど、スプラッター映画に関しちゃ、俺に敵わないと思うよ」と言っていたっけ。
関係ないけど、柄本さんもフリークス系好き。
大久保さん、「まことむすびの事件」という(転位21の)山崎哲の芝居でご一緒した時、紀伊國屋ホールの公演の最中、地下で一緒にご飯食べた時、ライス大盛りで注文したのに、残してた。体調悪いのに、ついぞ口から「大盛り!」と言っちゃう人。
その公演、出番まで寝てる高田純次を起こす係だった22歳の記憶。なんだかなぁ。
エド・ゲイン事件とは無関係
1957年の「エド・ゲイン事件」を元に作られたとされているが、実はデマ。
映画冒頭の「真実の物語」というのは演出であり(ファーゴと同じ手法ってことね)、そうではないらしい。
なのに、エドゲイン事件と似てる事から、「これを映画化したのだ!」と騒がれてしまい、そっちが広まり、そーなっちゃったらしい。実際は、違うとトビー・フーパーは言ってる。
ちなみに、エド・ゲインも墓を荒らして、遺体を盗んだ。8体も。それ以外にも、エド・ゲインは、猛烈にひどいことをしてるので、興味ある人はネットで調べてみてくらはい。
ともあれ、映画でも「風化」しない作品は多いので、そういうのは、時折見て、原点回帰しておかんとね。
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