この時期に相澤冬樹「安倍官邸VS.NHK」を読むとシビれます。
赤木俊夫さん
赤木俊夫さんは、森友事件の決算文書の「改竄」を実行した人で、それが白日の下にさらされてから自死を選んだ。そしてその後、故人のメモが出てきてさあ大変。佐川の指示によるものであることがハッキリ明記されていた。
だが、政府は「再調査の必要はない」とけんもほろろ。
奥様はついに怒って、裁判に。
夫は「私の雇い主は日本国民。国民のために仕事ができる国家公務員に誇りを持っています」と生前知人に話していた程国家公務員の仕事に誇りを持っていました。
爆弾投下
奥様が裁判を決意したのは。
私は、夫が自死に追い詰められた真相を明らかにするため、第三者委員会による再調査を求める電子署名を始めました。
電子署名には、35万人を超える方々から賛同の署名を頂きました。
電子署名は、2020年6月15日に安倍首相や麻生財務大臣へ提出しました。
しかし、安倍首相も、麻生財務大臣も、すでに検察の捜査も済んでいるので調査しないと、夫のことを切り捨てました。
でも、検察の捜査は刑事処分のためのもので、真相解明の調査とは別の物です。
国は、国民にも夫にも向き合わず、あるものを出さず、ズルズル先延ばしにして逃げています。
再調査を実施して、正直に全て明らかにしてください。再調査の結果はこの訴訟でも役に立つと思います。
安倍首相は、2017年2月17日の国会で、安倍首相や安倍昭恵さんが森友学園の国有地払い下げにかかわっていたら総理大臣も国会議員も辞めると発言しました。財務省秘書課長は2018年10月、私に対して「この首相の発言によって、野党が理財局に対して資料請求するなど炎上したため、理財局は改ざん前の文書を出せなかった。その意味で、首相の発言と改ざんは関係がないとはいえない」と言いました。
安倍首相は、自分の発言が改ざんの発端になっていることから逃げているのではないでしょうか。
安倍首相は、自分の発言と改ざんには関係があることを認め、真相解明に協力して欲しいと思います。
安倍昭恵さんも森友学園への国有地売却の関係を明らかにしてほしいと思います。
池田さんも、池田さんの前任者も「裁判になれば、本当のことを話します」と私にはっきりと言いました。
この裁判では、前任者には、安倍昭恵さんと籠池夫妻のいわゆるスリーショット写真がどのように国有地の取引に影響したのかを、池田さんには、国有地値引きと決裁文書改ざんをめぐり、近畿財務局の中で何が行われたのかを話して頂きたいと思います。
と言うこと。
まぁ、誰が見ても、スケープゴートにされたとしか思えない。自殺する程の正義感の持ち主だったとは誤算だったか。
裁判になると、ハッキリする筈。そう信じたい。
「安倍官邸VS.NHK」
二年前に発売された、NHKを辞めた記者「相澤冬樹」氏が書いた「安倍官邸VS.NHK」を最近読み終えた。とても面白い。報道マンの気骨がよくわかる。ちゃんとしてる人はちゃんとしてるんだなぁ。それに比べて……。なんて思っちゃう。
だが、残念ながら、これは文藝春秋刊でも、タイトルは幻冬舎っぽい(汗)。うらんかな。それが理由で「タイトルと中身は違う」という評が多い。だが、当時に「だが面白い!」との評もとても多い。
つまり、読んで貰えれば面白いので、このキャッチィなタイトル付けさせてねって事か。違うと思う。
僕は、タイトル通りとも思った。
本編を読めば解るが、この作者相澤冬樹さんは、記者としてのプライドが高い。なので、裏がとれていなければ、書かない。「飛ばし記事」になってしまう。そういった新聞社を軽蔑してる。それがカッコイイ。ということはだ。NHKが安倍官邸から強い圧力を受けたという「裏取り」が出来ていなければ、それを本には載せない。
そこがポイント。
そして、そこが、「タイトルに偽りあり」と思う人たちの感想を生む。
でも、読めばハッキリ解るが、明らかに圧力が掛かっているようにしか思えない。読み方次第だ。どう見てもオカシイ。なぜ、特ダネが放送されないんだ? なぜ、辣腕記者がそんなタイミングに記者を外されるのだ? なぜ、特ダネをとった番組が社内で評価されないんだ? なぜ、及び腰の上司ばかりが作者の上長に就任してくるのだ? なぜ、特ダネ記事の内容が、記事の内容を解りづらくするような書き換えをなされなければならないのだ?
謎しかない。だが、裏が取れていないというだけで、断罪はしない。そこも作者の記者としての矜持。
そして、ここにハッキリと書かれていない事が、文藝春秋のカッコヨサであり、安倍政権の怖さだと思うべき。
森友事件は自分の仕事
相澤冬樹さんは、森友事件は自分の仕事と言って、記者を外されたNHKを辞める。そして大阪日日新聞に再就職して、文藝春秋に記事を売り込み、この本「安倍官邸VS.NHK」の上梓に至る。そして、文春オンラインでの氏の活躍は周知の通り。
そして今回、雅子さんの裁判。政府は逃げおおせられるのか? 転覆へと追い込めるのか。
奥様の勇気は敬服する。しかし、改竄した人が自死したのは、良心の呵責であり、改竄を指示した者が罪に問われるのかは、不透明だ。佐川は名指しで責められているが、ある意味被害者の1人でもある。
こうなると、N国の立花氏が擁護する「籠池夫妻」の件も興味深い。
↑故人の同僚の切実なる思い
そもそも、籠池さんってどんな人なのか? それはこれを見れば解る。↓
↑籠池さんの事が解るというだけではなくて、安倍晋三の奥様の「人となり」も解って、背中がぞおおおおっ!とするぜ。
何がもの凄いかって、8億円の値引きが「籠池側が出せる金額を聞いてから金額が決まった」ということ。どえらいことです。
自殺の後に「改竄を認める政府」
籠池さんの逮捕も、明らかに国策逮捕であり、国策捜査ね。それは本当にそうだと思う。彼らの全てを奪い取った。
この裁判がどうなるのか? 光明は見えるのか?
見えないと思う。残念ながら、安倍晋三や麻生大臣が、尻尾を出すワケがない。100%の忖度。それは、佐川は「優秀」とのたまう麻生大臣の言葉からハッキリ見て取れる。後ろめたいんでしょうな。だが、「やれ」とか「改竄しろよ」なんて総理や麻生が言うワケがない。言わずにそれをやらせるように仕向けただけ。それを証明するのは極めて困難だ。となると罪に問われる事はない。
自殺した職員も「イヤならやらなければよかったじゃないかぁ」だろう。OBの言葉が重い。「彼の無念を晴らす為」
それでも何かが詳らかになるかもしれないので、少しの期待を胸に見守ろう。
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赤木俊夫さんの自死に、安倍首相「大きな責任を痛感する」。
責任を痛感したなら、墓前に手を合わせて、せめて総理の職を退くのが常識的行動。
安倍首相の場合、「責任を痛感」した結果、自身を守った太田氏を財務次官への論功人事で、力を誇示。人の心を欠いているという以上に、外道とさえ言える。
— 但馬問屋 (@wanpakuten) July 12, 2020