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コロナで中止の風潮に疑問を投げかける事について

YOSHIKIから半分名指しで糾弾されてた椎名林檎の中止を含め、色々な事が中止になっています。

中止にすべきか?

まず、中止にすべき、という言い方は正しくない。それぞれ事情があるからね。僕のトークライブは勿論楽しみにして下さる人がいるから悔しいのはあるけれど、芝居のような一期一会のものとは少し様子が違う。また、中止にした時のリスクの問題も考慮すると、それで死にかねないぐらいの経済的ダメージを受けるならば……とも考えてしまう。

中止風潮に疑問の演劇人

野田秀樹さんがどうかと思う、という声明を出したけれど、勿論よくわかる。第三次産業だからやめるべき!みたいなエンタメ軽視も受け止められるしね。ただ、ここに来るとやはりクラスター感染は怖くてしかたない。

でも、決定的実績を残した人が、周りを見渡さず、半径3メートルの範囲の主観で物が言えるというのはとても大事な事でもあるように思える。つまり、夢の遊眠社ですから。ピーターパンですから。やめるべきやめるべきって軽く言うなよ、なんて影響力を考えたら言わない方がいいようなことを言っちゃってる佇まい。ものつくりの現場オンリーの職人は、ここまで言えた方がいいのだろうか?と呆れるよりも惚れ惚れしちゃう。

3.11の時を思い出す

みんな、3.11の時の事を思い出しているよね。政府の後手後手。隠蔽。そしてそれに振り回される民放。それを見て騒ぐネット。ささくれ立ってるからデマも飛び交い、攻撃的になってる。

国中が(この場合地球全体が)イライラしてる中で、誰かを「お前は間違っている」と責める事で、自分の立ち位置を確保して、安心しようとする流れは、あの時が思い出される。

あの時も結局、エンタメが叱られた。「不謹慎だ」と言えばそれで責める事も出来たし、一蹴した爽快感もあったでしょう。僕ら言われた側は、被災地から「どうしてあなたのラジオが休止なんですか!こんな時こそ笑わせてよ」と言われてたし、不謹慎だと言っているのが被災地とは無関係の場所の人たちであることも知っていた。

並びでやってた久米宏さんが2億円寄付したという話を受けて「僕にはそんなの絶対ムリーっ!」と言っては「ふざけてんのか、てめぇ」と叱られる。だが、あえてエンタメ番組でそう言う話を持ち出す場合、そういうおちゃらけにくるまないと難しい。実際、そうしてくるむことで話せていた。しかも、そういう話をすることで「2億は無理だけど、俺も寄付しようかな」と思って欲しくて、思う人がいるだろうから、そういう人に少しでも刺さってくれ!と願いを込めて話していた。(ちゃんとこの事を理解してくれていたリスナーもいた)

額面通りに受け止めてしたり顔で説教口調になる人たちの言葉は僕らには既読スルーでしかなく、怒りも湧かないし虚しくもならない。

けれど、今回の演劇人たちは少し様子が違うようにも思え。

やるのも勇気だし

上演をする人たちは、完全にリスクを負ってやるわけで。

やめる人たちは、やめた方がいいと思うからやめるわけですよね。そのやめた方がいいと思う理由というのは、プロデュースカンパニーやスポンサーが文化貢献のイメージアップで金出してるけど、逆効果だなと思うからやめるわけです。世論に後押しされてやめているわけではない。勿論正義感でクラスターは怖い、も当然あるだろうけれど。

それを、やめたからといって、「世の中の意見に流されていやいややめた」という受け止め方で風潮に疑問符は誤りね。

確かにやめた方がいいと思う。クラスター感染の事を考えても。東京五輪の事を考えても。

前回と違う点

だけど、3.11の時の「不謹慎攻撃フェスティバル」と違うのは、今回は、リスクを計算してやっていることなので、商売なので、飯を食っていけるか行けないかの話なので、芝居を上演する人たちを攻撃するのは、ぜひご容赦頂きたいとは思うのよね。悪者扱いされるの解ってて、やるしかない理由があるワケでしょう? 大赤字をどうやっても補填出来ずに一家離散が目に見えているような状態だとかさ。

後手後手政府に、「公演とかライブとかやったら逮捕」みたいな言われ方をしていないのだから、そんなズブズブの国なのだから(春節で止めなかったのも中国インバウンド観光業界に気を遣いだろうし)、そのズブズブを逆手にとれば「やる自由」もあるわけです。俺はやらないけどね。でも、やる人たちはちゃんとそれなりに考えてやる方を選んだワケで、それをやらなければ立ち行かなくなる何かがあって、やめた所でそれに責任とってくれる人は誰もいないよね?という事で泣く泣くやってることでしょう。

やる方が勇気がいるこの時期なので、やってる人を攻撃するのはぜひご容赦頂きたい。

キャンセル料無料

問題は色々あるけど、うちのスタジオORSは、2~4月にレンタル申込をされて、内金を納めた方々に(本来は内金は返金しないが)、直前キャンセルでも内金を返金しますと伝えました。キャンセル料が原因で「やっぱやるしか」となるのはよくない。つまり器側もリスクを負うべき、と。痛みを分割。

まとめ

なんだか、いつもいつも、おんなじことばっかり繰り返しているような気がするなあ(涙)。色々な意味で。むぐぐ。

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作成者: 宮川賢

何しろ、インプットを多くしないとアウトプットばかりだと枯渇しちゃうし、ヤバいのでまずは読書を。そのためにソロキャンプや旅行や仕事も頑張らないとなりません。なーむー。