一過性全健忘の症状
何の前触れもなく、直近数時間の出来事についての記憶を喪失することが主な症状。自分や家族の名前などはわかるが、今日何をどのようにしていたか、今自分はここで何をしているのかなどがわからなくなる。発症中はその時自分がしていることや状況などを記憶することもできない。そのため、周囲の人から状況をいくら説明されても理解できず、同じ質問を何度も繰り返してしまう。また、自分の置かれている状況がわからなくなるため、不安が増して興奮状態に陥ることがある。記憶がなくなること以外では脳機能障害は見られず、しびれやまひなどが出ることはない。ほとんどの場合、症状は24時間以内に消失する。
一過性全健忘の治療
24時間以内に自然回復することが見込まれるため、通常は特に治療を行わない。入院するかどうかは状況により判断する。ただし、脳梗塞(脳の一部に十分な血液が流れなくなってしまうこと)またはてんかんによって一過性全健忘が起こっている場合は、治療が必要。
一過性全健忘の予防・治療後の注意
感情の高まりや強い緊張などで発症することがあるので、強いストレスをためないことが重要。また、過剰なアルコール摂取を控え、スポーツをする際はストレッチやウォーミングアップするように気をつける。再発することは比較的少なく、これがきっかけで完全な健忘症や認知症になることはまれだ。だが、てんかんや脳血管障害など他の疾患が隠れていないかを確認するために、一度専門家のもとで検査を受けることが望ましい。
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