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150日免停まで

(#025)初回点検無料チケット!

俺は乗らないライダー!
No Run ! Night-Rider!
初回点検無料チケットが届いたぜ!
だが、一回も乗っていないので
点検の必要があるのか
どうかも不明だぜ!

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ついにYAMAHAから「初回点検無料チケット」なるものが郵送されてきたぜ。これがバイク屋さんが言っていた「送られてくるので、返信してください」と言っていた奴だな。ラジャー! 送るぜ。
走行距離? ゼロだぜ!
乗ってる時間? ゼロだぜ!
ガソリン補給? ゼロだぜ!
つまり、無意味だぜ!
仕方ないがね。
電車で移動していると読書ができて有り難い。藤原てい著「流れる星は生きている」を読み、数ページに一度、目頭を熱くしている。夫の新田次郎と離ればなれになり、三人の子供(うち、一人は「国家の品格」の数学者・藤原正彦)を連れて朝鮮半島からの引き揚げ体験を綴ったノン・フィクションだ。小学生・中学生向けにひらがなが多いものだが、中身は壮絶なる物語。
沢山の犠牲者を出しながら、歩いて歩いて歩き続けていよいよ三八度線を越えることが出来た。しかし、その時には、子供たちもお母さん(ていサン)も足の裏には石や木片が無数にめり込み化膿する有様。ようやく食事らしい食事をとることが出来た四人だが、栄養失調を治さずに食べると、体が驚いてしまって下痢と吐瀉を繰り返す。汽車に揺られて長距離移動をする際、下痢した藤原ていの息子のウンコ臭い下着をなんとかしろ!と文句を言ってきた男をていサンが一喝するくだりを紹介しよう。

公衆道徳を考えろ! 人の中で子供にクソをひらせて、しゃあしゃあとしてるなんて、よくお母さんらしい顔をしていられたもんだね。そう叱りつけられた後。
「わからない人はあなたじゃないの。わたしたちははじめからこんなに惨めではなかったんです。わたしが、いまこんなに困っている所を見て、みんなで軽蔑して、みんなで虐めつけて、それがあなたの公衆道徳ですか。わたしはこの子のよごれたパンツを丸めて捨てて、新しい乾いたものに取り替えてやりたいのはやまやまです。わたしだって、わたしだって、殺されるように苦しい思いをしているんですよ。みなさんに気兼ねして、ご覧なさい。この子も、こんなに小さくなっているじゃありませんか。どうしたら良いの? どうしたら良いのか、わたしに教えてください」
その男は自分の娘に言った。
「文子、お前のなにか(下着か何か)をくれてやれよ」
それに応えるていサン。
「よしてください。そんなもの、わたしはいただきたくはありません。あなたなんかに、死んだって恵んで貰うもんですか。わたしはこじきじゃありません。もしあなたにほんとの公衆道徳があったら、だまって、くさい匂いをかいでいなさい」

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ああ、ようやく日本に帰ってこられるんだなぁ、新田次郎と再会出来るんだなぁ、と思っていたら、まだこういう嫌な人間の側面を暴き出す。人は余裕がないとこうも嫌な部分が現出しちゃうのね。
なんだか、日本人として読まないといけない本が、まだまだ沢山あって、それらを反故にしてエンタメ小説読んでる場合じゃないなぁなんて事を思えたり。免停って自分のすべき事を、あるべき立ち位置を教えてくれるようで嬉しいぜ。
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俺は乗らないライダー!
No Run ! Night-Rider!
読書の時間をありがとう!
電車移動をありがとう!
俺は乗らないライダー!
No Run ! Night-Rider!
車内販売の女性をCAと呼ぶ事にするよ。
間違ってないだろ?
カルシウムじゃないぜ!

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