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平田オリザ炎上

平田オリザさんが炎上してるらしい。

製造業をバカにしてる?

NHKで「我々は製造業と違って」として、製造業をバカにしてると判断され、炎上しているらしい。ふむふむ。大変です。

確かに第三次産業はボロックソにやられてますよね。僕も「えええと、明日の生活はどうしましょう」てな具合です。

ですが、「製造業の人はそれなりに回復するでしょうが」とか、他者を引き合いに出して、妬む嫉む言い方にとられてしまっては、致し方あるまい。

ケラさんも、補償を!署名活動してて、「なんか頑張ってるなぁ」と思っていたら、丁度自分の公演が中止になるならないのタイミングだったから尻に火だったようで、なるほどぉと思った人も多かった事でしょう。

何度も書くけど、確かに大変です。同時に同じ場所に集まってもらって、それを見せてお金を貰う。ライブはそういうもんです。音楽も演劇もね。とりわけ、演劇は、稽古が必要だし、人の数も多い。段取りも多いし、沢山の人が関わる。その分達成感も半端じゃないけどね。

それらが一瞬にして「ちゅーしでーす」でなくなってしまうなんて、とても悲しい。それはよくわかるし、演劇人全員が悔しいでしょうよ。そりゃそうさ。

でも、まぁ、「あいつはいいよな」とか「政府なんとかしてよ」と、この期に及び、他者を責めたり比較したりってのは、置かれてる環境が同じなのだから、うーんと唸る部分もあるっちゃあある。いや、愚痴を言いたいのは解るよ。でも、インテリゲンチャ風に愚痴を言うと、右派ポピュリズムは怒りますわな。きっと。しらんけど。

この件については、炎上したらいい。炎上させたらいいと思いますわ。

だって、それが平田さんの言い分なんでしょ? 全員に理解して貰おうなんて無茶な話で、真意を伝えた所で、それが恥の上塗りにこそなれ、「そういうことだったのか、ようやく納得です!」には、ならないと思うのよね。だって、違う価値観の人達が犇めいているのが社会なのだからね。

そういう人が文化を創る

ですが、こういう一面もあるということをここで声高に申しておこう。

そういう、杓子定規の人こそが文化を創るし、揺るがない才能を持ち合わせている。

ってことね。あの人、何言ってるのか解らない。って人のほうが、素敵な作品を作るでしょ? 普通の考え方とか、みんなと同じ価値観の人が、個性的なサクヒンを作れるワケがないでしょ?ってことね。

ひとかどの人物は、曲者であっていいし、そうあることを恐れちゃいけない。その立場の言い分を問われたのだから、それでいい。炎上上等。だって、そういう立場なのだから。

Q.文化を守る為に、どうするのがいいのでしょう?

A.そう問われても、そうですね、とはいえ、皆さんとても大変な思いをされているので、ここはみんなで一丸となって、協力して、乗り切るべきだと思います。製造業もサービス業も一緒です。みんな苦労しているので、是非、頑張りましょう。勿論、演劇も大変です。ですが、ライブも大変だし、もっといえば、キャバクラも大変です。僕らは稽古あっての本番ですが、キャバクラ嬢は毎日がステージで毎日が客いじりです。その戦いに勝ち続けている人がキャバ嬢なのですから、演劇人が自分の立場だけを考えて、なんとかしてよ!なんてだだをこねている場合ではありませんよね。製造業もそうです。私たちのように共時性を商品として考えている職業ではなく、ものつくりをしている人たちもとても大変です。なぜなら、テレワークできない人だっているわけですから。だから、演劇だけが大変なワケじゃありません。みんなが大変なのです。僕に意見を求めるなんて、他の産業で苦労されている方にとって失礼だから、不平等はやめて下さいよ。確かに文化は我々が作ってますよ。ですが、だからといって、みんなに意見を聞かないと、NHKが不偏不党でなくてどうするんですかってんだ。

え。確かにカメラを止めるな!の人達がこの今だから出来る事ってのをやってました。でも、あれはエンタメですから。僕らは芸術ですから、そんなフットワーク軽くなんて出来ませんよ。サンシャインボーイズが朗読してる? 有志の役者で? そうかもしれません。でも、あの劇団の役者はみんな食えてるじゃないですか。そんなのと一緒にしちゃあ、演劇界で困ってる人たちに失礼ですよ。あ、いえ、そうじゃないです。みんな困ってるんです。今のカットしておいて。お願いね。でね、

ダウンタウンの方が芸人に無利子で100万貸すっておっしゃってますよね。演劇だと、誰がそれをやるかって話になるわけですよ。そんなの無理でしょう? つかこうへいに頼みますか? もう居ませんよね。野田さんに「役者に無利子で100万貸してあげて下さい」って言えますか? 意味わかんないですよね。つまり、そういうワケです。そういう不遇な分野で生きていこうと決めた私たちの責任なのですから、ここでガタガタ言っても仕方ありません。なので、文化を育む力がどうのこうのとか、言えた義理ではないんです。製造業の人も大変、僕らも大変。それだけの話です。え? 撮れ高、低い? 仕方ないですよ。だって、炎上したくないんだもの。しょーがないでしょう。みんなで一丸となって、頑張りましょう! えいえいおーっ!

……なんて答えを出す人が、ちゃんとしてる文化の担い手だと思いますか? 思わないでしょう?
だから、それでいいの。炎上してればいい。怒る人は怒ればいい。その中には、涙を流して「よくぞいってくれました」と同調する演劇界の人たちが沢山いますよ、きっと。知らないけど。

参考)文化を守る為に寛容さを(NHK)

宮川賢のまつぼっくり王国の大喜利お題が発表になりましてん。結構〆切近いので、是非投稿してねプリプリ。

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作成者: 宮川賢

何しろ、インプットを多くしないとアウトプットばかりだと枯渇しちゃうし、ヤバいのでまずは読書を。そのためにソロキャンプや旅行や仕事も頑張らないとなりません。なーむー。