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恒例のマニータありがとう(エル・クラシコ)!

これまた嬉しい勝利となったのがエル・クラシコでした。

マニータが恒例

マニータというのは「片手」「子供の手」という意味があり、「片手広げた指の数=5点取った試合」という意味です。

何度かあるんです。5点とってバルセロナがレアルマドリーを倒したことは。ただ、最近多いので、「恒例の」という言い方をしてみた次第。

エル・クラシコ

伝統の一戦「エル・クラシコ」でマニータ勝利は何を意味するかというと、勝った方は、この上なく嬉しいし、負けた方はこの上なく屈辱です。勿論、普通のサッカーの試合でもそうでしょうが、エル・クラシコは格段に違う。何故か。

エル・クラシコには、歴史的背景がギューギュー詰めだからなんですね。

フランコ独裁

スペインはもともと、カスティージャ王国とカタルーニャ王国とが一緒になってイスラム勢力に対抗しようと合体して出来た連合王国。そもそも、大会社の合併みたいにそうそう人間関係がうまくいきそうにはない。

そんな中、フランコが独裁政権を爆発させて、カラルーニャ(バルセロナ含む)を弾圧した。首都の言葉を公用語にして、排斥し続けた。

FCバルセロナというチームの本拠地「カンプ・ノウ」スタジアムは唯一、堂々とカタルーニャ語を使える聖地。

その弾圧の歴史から、バルセロナとレアル・マドリードの闘いは因縁の対決となっている。

ただ、今でこそ、ほぼ互角となっている対戦成績だけど、かつては、レアル・マドリードが馬鹿勝ちしていた時期が長かった。それもそのはず、国費を使って、ガンガン補強して、レアル・マドリーを猛烈に強いチームに仕立て上げてしまったのだ。

神、クライフ降臨

その、レアル一強の時代にピリオドを打ったのは、オランダからやってきたヨハン・クライフでした。クライフは、レアルの誘いを「独裁者がやってるチームなんぞに入るものか」と拒否して、カタルーニャのチーム「FCバルセロナ」に加入しました。そして、選手としてバルセロナを優勝に導いたのです。

この時ほど、それまでの抑圧されたスペインでの長い期間の反動で歓喜した事はないだろうというぐらい、クライフはバルサの「神」となった。

そしてドリームチーム

そしてクライフは、1980年代後半に、監督としてバルサに舞い戻り、その「ポゼッションサッカー」というスタイルでドリームチームを作り4回優勝。完全にレアル・マドリーと渡り合えるチームに熟成させた。チームも、サッカーも。

対等だけれど、

最近はほぼ互角の戦績だけど、こうやって考えてみると、クライフ登場までの冬の時代を思えば、最近はバルセロナが勝率がいい事が判る。

そして、こういった関係の2チームだからこそ、このチーム間を行き来する移籍は「禁断の移籍」として恨まれる事になる。とりわけ有名なのは、豚の頭がスタジアムに放り込まれた「ルイス・フィーゴの禁断の移籍」。

ペップ・グアルディオラ

クライフのドリームチームで、クライフに認められ、細い体なのに、大抜擢された上で大活躍したのがペップ・グアルディオラ。そして、ペップが

「あの男が僕の地位を奪うだろう」

と言ったのがチャビ・エルナンデス。

その通り、ペップはバルサを退いてチャビたち、新時代の天才フットボーラーたちに道を譲った。

ペップは2008年、監督としてバルセロナに戻り、メッシ、チャビ、イニエスタ、たち天才軍団を擁するチームを率いて、圧倒的な強さを誇った。優勝どころか、スペイン代表としても活躍したチャビたちによって、ユーロ2回優勝、ワールドカップ優勝までもたらした。

だが、ペップはいう。「これはクライフが作ったものを熟成させたに他ならない」

下部組織マシア

バルセロナとレアルマドリーの大きな違いは、下部組織の選手を重用するかどうか。レアルは、ベッカム、ロナウド、フィーゴ、ジダンなどを有した「銀河系」でも判るように世界的な有名選手を集めて金で勝利をもぎ取ることを厭わないが、対してバルセロナは、下部組織からなるたけ選手を使い育てていくという方法が当たり前になっていて、そういう意味でも、ペップのチームは、

  • メッシ(アルゼンチン人だけど下部組織出身)
  • チャビ
  • イニエスタ
  • ビクトール・バルデス
  • セルヒオ・ブスケッツ
  • プジョール
  • ジェラール・ピケ
  • セスク・ファブレガス
  • ジョルディ・アルバ

などなど、数多くの下部組織出身者の選手でチームを構成。そういったメンバーでビクトリーロードを歩む姿がレアルとの大きな違い。

下部組織出身者の数も5対1

レアルマドリーはそれまで大活躍のクリスティアーノ・ロナウドが移籍した初めてのクラシコ。
バルセロナは、イニエスタが移籍していなくなった初めてのクラシコ。そしてメッシが怪我で欠場。
主役不在のようなクラシコだったが、そこでメッシの不在を感じさせず5:1で勝利した事がファンは嬉しい。

そして、その点差と同じく、チーム内での「下部組織出身選手の出場人数」もバルサ5人、レアル1人という5:1だった。

こんなに好きなのに

という事で、大好きなバルサが勝ったので、僕としてはとても嬉しい。しばらくこの歓びを引っ張れる事がありがたい。だけど、「宮川賢のまつぼっくり王国」11月4日放送分では、

「そんな奴にクラシコを語られたくない!」

と思われるに違いない側面も僕は持ち合わせている。聞いて「ふざけんなよー」と思われそうですが、良かったら聞いて下さい。11/4(日)24時30分からTBCラジオです。

そして稽古中

劇団ビタミン大使「ABC」公演「小さな声のおともだち」は11月22日~25日、大塚レ・サマースタジオにて。ビタ店にてチケット発売中。これまたいらしてね!

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作成者: 宮川賢

何しろ、インプットを多くしないとアウトプットばかりだと枯渇しちゃうし、ヤバいのでまずは読書を。そのためにソロキャンプや旅行や仕事も頑張らないとなりません。なーむー。