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前歴0への道

(#123)香川と安江の後悔は、

俺は乗らないライダー!
No Run ! Night-Rider!
バイクに乗らない日々もいよいよ苦しくなってきており、
年末年始に少しだけ乗った為に、「新車に乗れない生殺し状態」は脱却したが、
その時に「バイク番組」の視聴も解禁にしてしまったために、
録画されている「バイクTV」とか「モトライズ」とかを見てしまうと
どうしても乗りたくなってしまう。もはやバイク雑誌は普通に買うようになってしまったし。
その辺りを考えると残念だけど、そんなことを言っていられる状況は世界的に見れば幸せだぜライダー!

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湯川さんが殺害されたらしい。総理も画像の信憑性は高いとな。
これから書くことは、自業自得と言いたいワケではない。
切腹の過去
湯川さんが8月にISISに拘束された時、武器を持っていた。あそこで武器を持っていたら、どう思われても仕方ない。あれだけ残虐な行為をしていた連中が即座に殺さなかったことに驚く人もいる程。
湯川さんは、ミリタリーショップを立ち上げた。ある程度軌道に乗ったが、ある人に騙されて倒産。オケラになったらしい。それが原因か定かでないが自殺を図ったが死ななかった。その自殺の仕方は、自分の性器を切り取ってから切腹するというもの。
それにより女性ホルモンの分泌がなされ、プヨプヨした体型になったのではないかと推測する人がいる。そして、その体型が故に「つまり軍人ぽくない」事でISISが「どう対応していいのやら」と即座に殺す案が立ち上っては消えを繰り返したのではないだろうか。
日本からイスラム国に戦闘員として参加したがる若者がいる。平和な日本でテレビゲームをしているとリアルな世界でそれを体験したくなるものだ。俺も、アクアゾーンで熱帯魚飼育を知って、それから熱帯魚を飼うようになったし、ダービースタリオンにハマってから競馬に多少は興味を持つようになった。憲法第九条に守られてきた日本の特に現代若者にとっては、現実も仮想も一緒なのかもしれない。
ミリタリーオタクが軽い気持ちで銃を持ちたいからとコーディネイター経由でイスラム国に行く。暫く、銃を抱えて生活をして、多少の怖い思いをしたりしながら、まるでボランティアで被災地に行った時のように現地のISISに感謝されて「好きな時に日本に帰国出来る」と思っている甘ちゃんがいるようだ。
湯川さんが銃を抱える写真を新聞で今朝見た。その銃を持つという行為が如何に危険であるかは別にしても、その黒いポロシャツにカーゴパンツ、デザート・ブーツという出で立ちが気になる。それはイラク戦争前後に民間軍事会社に雇われた元軍人の典型的な服装だ。当然ながら、そこで働いた傭兵は警備対象となる施設の外で「その格好をすることはない」。
つまり、湯川さんもただの軍事オタクのようにも思えてくる。彼が立ち上げた民間軍事会社は実績がない為にどの企業からも契約がとれずにいたらしい。そりゃそうだ。軍人経験がない人間が立ち上げた民間軍事会社を信用するのは勇気のいることだし、社内の稟議を通るワケがない。
チクリ
ここまでをまとめようとすると、やはり湯川さんははた迷惑な渡航者という印象になってしまうかもしれないが、彼は現地で待つ人たちのことを思って「行かなきゃ」と責任感を持っていた。あまり現実的ではなかった行動の基盤は優しさであることはネットで調べてみると色々と理解出来る。
しかし、湯川さんは英語がほとんど喋れない。それは厄介だ。なぜ行くのだろう? それも無計画や無謀ではなく正義感故か。通訳が必要で、それをかつて買って出たのが後藤さんだ。
英語が喋れないから、ISISに自分から行っちゃったらしい。

反体制派武装組織「自由シリア軍」幹部によると、湯川さんは同行していた混成部隊とイスラム国が戦闘になり、同部隊が退却した際、逃げ遅れて現場に取り残された。さらに誤ってイスラム国の戦闘員がいる方に向かい捕らえられた可能性があるという。
出典
邦人男性アレッポ郊外で拘束中か シリア反体制派が証言 – 47NEWS(よんななニュース)

拘束したが、お前は誰なのだ?と突き詰めながらも英語さえ話せないので、判じようがない。そこでISISはネットで情報を集め始めた。彼は何者だ? 「普通の人だよ」「カメラマンといっているが銃を持っている」「護身用だよ、本当にスパイじゃないよ」このやりとりの中で、愚かなことをした一人の日本人がいた。
安江塁というフリーの記者が、
ISISへのメンション(ツイッターで相手を名指しでメッセージを公開する仕方)で「彼はPMC(プライベート・ミリタリー・カンパニー)の人だよ」と教えてしまったのだ。しかも「悪気なく」。
つまり、正しい情報を知ろうとしていたISISに対して、みんなして「本当に怪しい人じゃないから安心して」となだめようとしていた時に「傭兵だよ」と(殺すべき相手だよ)と言ったらしい。
安江は後悔している。その様子はネットで散見。また、炎上。「お前が死ね」「お前が代わりになれ」などそれはそれはヒドイ反応。そりゃそうだ。なぜって、なんだか議論しているなぁ。調べたらPMCを立ち上げた人みたいだから、それを教えてあげよう。と軽い気持ちで「スパイだよ」と言ったようなものなのだ。日本のミリタリーオタクが如何に「戦争を現実離れしたものとして楽しんでいる」のかその平和ボケ感が強い風潮は、当然ながら温度差が激しいISISに伝わるワケもない。
ミリタリーファンがショップを立ち上げて、その流れも手伝ってか、戦闘員になることはなかったが、自分なりの正義感で現地に向かっちゃうフットワークの軽さを持ち合わせている事を、つまり日本の中にはピンと来ていない人が多すぎる事をISISはまるで知らないのでかなりの期間、湯川さんに対する対応は「???」だっただろう。
ただ、どうしようもないので、「殺されるのは時間の問題か」と感じた後藤さんが現地に、生まれて2週間の自分の子供を含めた家族をおいて赴いた。
香川はPKを外して、人目を憚らず泣いた。「後悔しかない」と。
だが、アジアカップは近い将来必ず日本は優勝する。つまりやり直せるけれど、英首相や安倍総理の言う通り信憑性が高いとしたら、つまり湯川さんが命を失っていたとしたらそれはやり直せないし取り戻せない。
安江という記者の一言がなければ去年のうちに解放されていた可能性もあった。そう思うと香川よりも後悔しているだろう安江も、今はとても辛い思いをしている事だろう。
声紋一致
後藤さんの映像が公開されて、声がどうやら本人らしいとな。
親御さんは「英語が堪能なので違うと思います」と希望的観測に則った判断ミスをしているが、おそらく読まされているので滑舌を気にして録音されただけだろう。編集ソフトを使いこなせるとしてもあれだけノイジーな場所で録音された音声ならば「編集点」が解るだろうし、それが明らかになっていないということは、「何度かランスルーをしてから一気に読み上げさせられたのではないかと思う。スタジオで録音した音声ならば編集しても切れ目が解らないけど(勿論プロがやるからだけど)、雑音が激しい所ではなかなか「繋がらない」と思うので、読まされていることは明らかで、文言が自分の言葉でない事も明らかだ。
何より後藤さんは全ての責任は自分にある、と言い残して旅立った。つまり、後藤さんのこれまでの行動と正義感、そして危険を顧みない強い意志を鑑みると、命乞いをするようには思えない。「交渉に応じる」という前歴を残す事だけは絶対に許されない、という考えをご本人が持っていたとしたら、当然彼は死を覚悟しているとも思える。
全世界から戦闘員が集まって、そして減り、逃げようとする戦闘員を殺したりしている中、弱体化しているからとはいえ、たった一人の自爆テロに失敗した女性を解放して身内に戻せたとしても戦力として大きな影響があるのだろうか。そんなに大事な女性なのだろうか。もしそうでないとしたら、その程度の交渉手段ぐらいにはなるんじゃないの、日本人でも、という値踏みがなされたということなのか。
モノを買う時の通貨のように日本人の命が扱われている事も含めて、一連すべてが極めて残念だ。そしてこの先、ISISが意図していようがいまいが、決着した後に来るのは「安倍政権」に対して「戦争(再)デビューさせやがって!」であり、「だから九条は守らないと駄目なんだってば」論争であり、それを鎮火する政府の動きであり無意味な犯人捜しになるだろう。
僕は個人的には総理の支援表明は悪いとは思わない。
尖閣諸島で揉めてるアジア隣国の諍いに中立な立場を取るアメリカは「自国の利益」尊重する上で当然だと思うけれど、イスラーム国がやっていることは、どう好意的に見ようとしてもおかしいし糾弾されるべきだと思うからね。それを「いやあ、当事者だけで解決してチョーダイよ」は先進国じゃなくても許されないと思うのよ。
日曜なので子供とニュースを見ながら、一連の説明をしたら、気づいたらしいことを口にした「この先、戦争に行かなきゃ、いけなくなるかもしれないの?」と。いつもはハッキリモノを言う僕が「それはわからない」と濁した事で更に不安になったのか「受験生でも?」と。これはこれでまた平和がぬるま湯だなぁと感じるチクッと胸が痛くなる反応だった。
俺は乗らないライダー!
No Run ! Night-Rider!
バイクに乗れる乗れないなんてものを悠長に考えていられる今がとても平和であって、
もしそうでない地域があるならその平和をその人たちの分まで享受した方がいいのだろうかと思う事もあるけれど、
しかし「あなたの自由を自由を持たない人の為に使ってください」というスーチーさんの言葉を思えば、何かをしなければいけないとも思うぜライダー!

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